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ハードモードの人生にどう対処したらいいの? 後篇

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前回の記事「ハードモードの人生にどう対処したらいいの?前篇」ではハードモードの人生を送っている人でも、ハートは不安なく安心感に満ちており、ハートを中心に置くということを書きました。

ただなかなかそこに持っていくのは難しいのも事実です。
いろんな思考が邪魔して、ハートを感じることを妨げます。
ボク自身も抵抗感を今でも抱えているのが正直なところです。

では、どうしたらに安心感を身に着けられるのでしょうか?

このことは実は7月11日、12日に行う「愛着障害セミナー」で詳しくお話します。

幼少期に安心して育った子どもはベースの安心感があります。
なので人生を生きやすいです。
更にそういう人の生活環境は恵まれていることが多く、
教育的なアドバンテージもあり、比較的イージーモードの人生になりやすいです。

また、仮に外部環境が悪くなって、ハードモードの人生に突入したとしても、
ベースの安心感があると、そこからの立ち直りも十分可能です。
なぜなら、ベースの安心感があると、ちゃんと人に頼ることができるからです。
人を信頼しているので、周りの人の力を借りることができます。
また、自分自身への信頼感もあるので、状況を改善しようとする行動も積極的に取りやすいです。
結果的に、イージーモードの人生を取り戻せることも多いでしょう。

逆に、幼少期に安心できない環境で育った子どもはベースの安心感に欠けています。
不安がベースになっています。
自己信頼感、他者信頼感が乏しいのです。
そういう人は、無意識のビリーフに「無力感」「劣等感」「罪悪感」を抱えやすくなります。
そのため、幸せを受け取る状況を自ら拒否したり、
状況を改善しようとする行動を積極的に取らなかったり、
周りの人の力を借りることができなかったり、
人生の大きなチャンスを自ら棒に振るなど、
無意識にハードモードの人生にする傾向があります。

さらに、外部環境にも恵まれていないと、貧困や教育的な不利などから、さらにイージーモードの人生が遠くなります。

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もちろん全員がそうとは限りません。
安心できる人との出会いから、安心感を徐々に取り戻すことができたり、
劣等感をバネに人生を強く切り開いたり、
自らの資質にあった仕事を見つけ開花できることも
たくさんあります。

ただ、傾向としてはベースの安心感に欠けているとハードモードの人生を送りやすく、また、イージーモードの人生を送ったとしても幸福感に乏しくなります。
不安ベースだと、欠けているものを求める生き方であり、欠けているものを埋めようとしてもたいていのケースで埋まらないからです。
なので虚無感を抱えがちです。

では、どうするかというと、欠けている安心感をいかに埋めるかということに尽きます。

私たちが普段やるアプローチは、欠けているものを外部的なもので埋めようとします。
お金、パートナー、薬、お酒、仕事、食べ物、物…

特にお金は生活の安心感を司るものなので求める度合いも強くなるでしょう。

外部的なものから安心感を得るのも一つの方法なのですが、
問題は必ずしも埋まらないということなのです。

それは本当に欲しかった安心感ではなく、あくまで代理の安心感だからです。

もしかしたら本当に欲しかったものは、自分が何をしても、何をしなかったとしても、そのままを認められ、尊重され、愛されるという安心感なのかもしれません。

その安心感とお金から得られる安心感は質が違うので、根本的には埋められないのです。

でも、安心していただきたいのは、それを埋めることが十分可能だということ。

それをやっているのが、カウンセリング・セラピーです。

ベースの安心感がある人は、カウンセリング・セラピーは少し受ければ大丈夫です。
そういった人が苦しんでいるときは、たいてい人生の特定の心の傷です。
全般的に生きづらいというような悩みではありません。

特定の心の傷は、セラピーがとても効果を発揮できるので、短期間で克服できます。
場合によっては一回のセラピーで問題解決となります。

ただ、ベースの安心感に欠けている人は、カウンセリング・セラピーに長い時間がかかります。
そういう人は心の傷がたくさんあって、やはり一個一個癒していくことになります。
とはいえ、全部を癒す必要はなく、一つを癒すと連鎖的に他にも影響があるのですが、なにせ傷ついた経験が多いので、苦しい感情も溜まっています。
心の傷を癒すプロセスを通じて、安心感が少しずつ増えていきます。
ここに関しては、人によって状態が異なるのでどのくらい時間がかかるかは分かりませんが、早くて半年、普通に年単位かかります。

でも、必ず安心感を埋められますし、自己信頼、他者信頼がだんだんできるようになります。
すると、人生がすごく生きやすくなります。

実際にどうするかなど、愛着障害セミナーでお話ししたいと思います。
まだ7/11(土)、7/12(日)両日とも空きがありますのでぜひご参加ください。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

POSTED COMMENT

  1. ササカワ より:

    ハードモードの人はそれを乗り越えた所に何があるのか、という所まで書いて頂けたら、励みになって良かったなと思います。
    そうでないとハードな人はただ人生が大変なだけで、何回もカウンセリング受けて何とかしよう、みたいな記事に読めて、ちと落ち込んだので。

    人生がイージーな人は、自分の心の奥底まで見つめようとはしないかもしれませんね。でもどんなイージーな人だって、心の奥底を覗けば絶対に「闇」はあります。

    ハードな人はただその「闇」が表面に出てきやすい環境で生まれ育っただけだと思います。

    そして苦しくて苦しくてたまらないから「真の幸せとは何か」を求め渇望して自分の心と真剣に向き合うんだと思います。

    そして相当に傷つき「痛み」を知り、それを癒したハードな人は、同じような体験をしている人の心の痛みが分かるようになるんじゃないでしょうか。

    かといって皆がハードな人生では「支える」人が居なくなるのでイージーな人生の人がいるからこそハードな人も存在できるのだと思います。

    もしかしたら大局の目で見たら、ハードな人生を乗り越えた人がイージーになり、まだハードな人生を送っている人を支えてイージーに導いたら、自身がまたハードな人生を送って経験を積む…そんな繰り返しかもしれませんね。
    イージーな人生だけでは経験が偏り、成熟しませんから。

    個人的にはそう思います。

    • 西川佳宏(よっし~) selfcompass より:

      ササカワさま

      コメントありがとうございます。

      おっしゃる通り人生がイージーな人も「闇」はあります。
      ハードな人は強制的に見つめざるを得ないので、真剣さもありますね。

      ハードな人がそれを乗り越えたとき、とても大きなギフトを得ています。
      そのプロセスの中でたくさんの気づきを得ます。
      それはもう人それぞれです。

      ハードな人がそれを乗り越えたとき、得るものもとても大きく、
      それは希望になり得るかもしれませんが、そこは副産物に過ぎないと思っています。

      ハードな人生の人は、多くのネガティブな感情を抱えており、自己否定感が多くあります。
      そこを防衛するためにさまざまな適応行動を取っていますが、
      時が経つとともに適応行動自体の苦しみのほうが大きくなってきます。

      そのため、ネガティブな感情や自己否定感という「闇」に向かわざるを得ません。
      その「闇」に向き合ってはじめて、適応行動がなくなり、適応行動の苦しみが取れるからです。

      希望を持っていただくならば、その闇自体は単なる幻想だということを伝えたいです。
      そして、前編で書いたようにハートは絶対的な安心感を持っているということが希望です。

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