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愛されるために価値を証明し続けるあなたへ

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SMARTOON作品から見る人間の二つの根源的欲求

SMARTOON(スマトゥーン)をご存じでしょうか。
スマートフォンでの閲覧に特化した縦スクロール・フルカラーの新しいマンガコンテンツです。

中国・韓国の作品が多く、私は暇つぶしによく見ます。

男性向け作品と、女性向け作品はテイストが違い、

前者の典型が
最弱ハンターが強くなって、認められる
というストーリーで、

後者の典型が
冷遇された令嬢が、本当の価値を理解され、愛される
というストーリーです。

簡単に言えば、

男性向けは、「私は本当は有能だ」という欲求を満たすもの、
女性向けは、「私は本当は愛される価値がある」という欲求を満たすもの、

となっています。

男性向けの快感場面は、
オレを見下していた奴らが驚く
というもので、
「最強になる」ことを目指します。

女性向けの快感場面は、
私のことを理解してくれる人が現れる
というもので、
「不当な関係性から自由になる」ことを目指します。

男性向けの主人公の幸福は、
私は何を成し遂げたか
で測られ、

女性向けの主人公の幸福は、
私は誰と生きるか
で測られます。

これを見ていくと、
人間の二つの根源的欲求が見えてきます。

欲求①自律欲求

  • 力を持ちたい
  • 自分で決めたい
  • 世界に影響を与えたい

といった欲求です。

欲求②愛着欲求

  • 愛されたい
  • 理解されたい
  • 居場所が欲しい

といった欲求です。

SMARTOON作品は、これらの欲求を代理充足するものと言えるでしょう。

SMARTOON作品から見る二つの価値観

私たちの心の苦しみの一つの要素として、
これらの「自律欲求」「愛着欲求」が満たされていないということがあります。

現実世界で、自律欲求、愛着欲求が満たせるようにがんばっても、報われない。
そこが、苦しみになっているのではないでしょうか。

自律欲求を満たすためには、

  • 能力
  • 地位
  • 収入
  • 影響力

が重要視され、

愛着欲求を満たすためには、

  • 安定
  • 共感
  • 受容
  • 自己充足

が重要視されるでしょう。

しかし、それらが得られる人は現実的に少なく、
その競争に疲れている、あるいは、諦めているという人は多いかもしれません。

では、そういう人たちは、どうすればこの苦しみから逃れることができるのでしょうか?

視野を広げ、捉え方を変えていくことが、一つの方向性となるでしょう。

男性向けSMARTOON作品では、格差の理由が「能力差」として描かれることが多く、
女性向けSMARTOON作品では、格差の理由が「関係性」として描かれることが多いと感じています。

ここを突き詰めるとどうなるかを想像してみると面白いでしょう。

男性向けでは、弱者差別が生じます。
女性向けでは、排除と嫉妬が生じます。

いずれの世界も、やがて格差は固定され、社会の成長・進化は止まります。

男性向けSMARTOON作品の社会の価値観は
人の価値は能力で決まる
であり、

女性向けSMARTOON作品の社会の価値観は
人の価値は関係性で決まる
です。

この価値観社会の行き着く先をSMARTOON作品社会は表しています。

あなたが大切にしている価値観は何か?

ここで振り返りたいのが、

「私自身が、この価値観に染まっていないか」

という点です。

この価値観にしがみついている限り、他者比較で苦しむことになるでしょう。

ここで、重要なことは、
「能力・関係性という二つの価値観を手放すべき」
ということではありません。

能力も関係性も、確かに重要な要素の一つです。
しかし、私たちが生きている世界は、SMARTOON作品内の世界ではありません。

多様な価値が存在し、「能力」「関係性」というのは数多くの価値のうちの一つでしかありません。

そして、あなたに問いたいのは、

「あなたの価値観の中で、「能力」「関係性」というのは、本当にNo.1の価値観でしょうか?」

もし、そうであれば、それを追求する価値はあります。
しかし、そうではないとしたら、そこを追求することに心のブレーキが掛かるでしょう。

このとき、大切なことは、

「あなたが本当に大切にしている価値観は何か?」

という問いだと思います。

そして、あなたがそれに答えられたとき、
自身がそれを持っているかどうかを自問してみてください。

もし、「既に持っている」ということであれば、
あなたは、価値がないどころか、あなたはすでに価値がある存在であり、
また、それがあなた自身の最重要価値を保有しているということであれば、
それは、あなたにとって、最高の自己価値肯定となるはずです。

そして、それは、
「愛されるために価値を証明する」生き方から、
「私はすでに価値がある存在だから、愛されることを受け取ってよい」生き方に変わるでしょう。

無条件の愛を「無価値でも愛される」としたとき

「無条件の愛」という言葉があります。

私たちは本質的に「無条件の愛」を求めていると言われています。

しかし、「無条件で愛されたい」と願うとき、
「無価値でも愛されたい」としてしまうと、しんどくなります。

なぜなら、無価値でも愛されたいという前提には、
「私は無価値である」があるからです。

そうなると、
どれだけ愛されても、心のどこかで、
「本当に無価値な私を見たら、相手は離れていくに違いない」
と思いがちです。

自分自身を振り返ったとき、たしかに、能力や関係性という価値は乏しいかもしれません。
しかし、自分自身が大切にしている、別の価値を数多く持っていることに気づくことができるはずです。

それは、能動的努力や達成で、将来的に手に入れるものではありません。

あなたが、既に持っているものです。

今は、あなたはそれを「価値」だとは見なしていないだけです。

それを価値とあなたが認識できたとき、
つまり、価値の定義を修正することができたとき、
あなたは、あなた自身をどう見るかの認識を変えることができます。

自己肯定感を本質的に高めることは、そこに起因されるのではないかと感じています。

価値がなくても愛されるの意味

現実社会は、SMARTOON作品社会のような極端化された価値観ではなく、多様な価値観があり、

  • 社会の価値観と、自分自身の価値観を区別すること
  • ある特定の価値観に固執せず、多様な価値観で判断すること

が大切であることを述べました。

但し、ここまでの話はあくまでも「価値」に終始しており、
価値の重要性からは自由になっていません。

「価値があるから愛される」

だけだと、価値そのものに縛られてしまいます。

ここで見方を変えれば、

「愛される理由は、価値だけではない」

ことも言えます。

たとえば、

「誠実だから愛される」
「面白いから愛される」

だけではなく、

「一緒にいて安心するから愛される」
「理由を説明できないが大切だから愛される」

というのもあります。

つまり、愛は価値によって生まれることもありますが、
価値だけによって生まれるわけではありません。

「価値」そのものも、価値観の一つであることを理解したとき、
「価値がなくても愛される」の意味づけが変わるのを実感できると思います。

「私は無価値である」を前提とした「価値がなくても愛される」

ではなく、

「私は価値だけではない、違う(測れないような)要素もあるから、愛す、愛される」

と変わるでしょう。

あなたは今、
愛されるために、社会がよいとする価値を追い求めて、
苦しくなっていないでしょうか?

例えば、

  • 高収入
  • 高学歴
  • 高い地位
  • よい肩書き

などです。

もしそうであれば、
まずは「社会が大切にしている価値観」と、
「自分自身が本当に大切にしている価値観」を
区別してみることが大切かもしれません。

しかし、それができたとしても、もう一つの問いが残ります。

あなたは今、
愛されるために、何らかの価値を証明し続けようとして、
苦しくなっていないでしょうか?

それは社会の価値ではなく、
あなた自身が大切にしている価値かもしれません。

しかし、それでもなお、
「価値があるから愛される」
という前提に立っている限り、
私たちは価値を証明し続けなければならなくなります。

もし、そこに苦しさが残るのであれば、

あなたが本当に求めているのは、

「価値によって愛されること」ではなく、

「価値を超えて愛されること」

なのかもしれません。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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