カウンセラーの仕事をしていて、かなり焦っている人に接することがあります。
今がとても苦しいとき、「早く治したい」「早く抜け出したい」と思うのもよく分かります。
ボクも人のことは言えません。すごい苦しみの中にいるときは、1秒でも早く抜け出したいと思い、焦ってセラピーテクニックを使って解放しようとします。
でも、焦っているときはセラピーテクニックが効きにくいです。プロである私でも一緒です。
難しいのはボク自身もよく分かりますが、それでも時間軸をゆっくり取ってくださいと主張したいのです。
すぐに結果が出る人も中にはいます。でもその人と比べたって仕方がありません。
その人はその結果が出るまでに違う準備を何年もやってきたからかもしれないのです。
人生には思い通りにならないことはたくさんあります。
仕事で成功しようとすれば、5年10年かかることはザラです。
理想のパートナーが見つかるまで何年何十年もかかることはザラです。
だから、待つことが必要です。
「待たなければいけない」のです。
待つことを人生の中で許容しているかどうかが、苦しみの質を変えます。
じゃあ、待つときに未来の希望に燃えて今を否定しながら待つのか…
それとも未来に絶望してあきらめて待つのか…
両方とも苦しいですね。
そうではなく、今がそうあるものとして、ただ受け止める。
そして、今ある課題に淡々と取り組む。
いま起きていることが自分に与えられたすべてです。それしかありません。
それをただそういうものだとして味わうこと。
そんな姿勢でいたいなぁと思っています。
あまり早く成功したり、うまくいくのも考えものです。
成功の喜びが少なくなるし、過信するし、早く転落したり、飽きて別のことをやりたくなったりするからです。
卑屈になったり絶望したりせずにゆっくり少しずつ目の前の問題に取り組んでいきましょう。
そして、少しずつ、一歩ずつが実は一番近道だということも最後にお伝えしておきます。