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セカンダリーゲインなどの抵抗をどうやって手放せるか?

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セラピー(心理療法)をいろいろ受けたものの効果がなかったとおっしゃる方から、「セカンダリーゲインを得ようとする思いをどうやったら手放すことができるんでしょうか?」というご質問を頂きました。

私の回答としては次の通りです。

「抵抗について知識がある方のカウンセリングセッションを複数回受けてください」というものです。

そっけないですがそれしかありません。

抵抗を手放すテクニックを知ったところでまず使えるようにはなりません。
なので私がテクニックを説明しても意味がないのです。

まず、抵抗については記事「不幸な人生から抜け出せない7つの原因」に書いてある通り、様々な原因があります。
たくさんのセラピーが効果なかったのは必ずしもセカンダリーゲインが原因とは限りません。

何が自分の中で抵抗になっているかを見つけるのはかなり難しいです。

この場合の抵抗は、意識上にあるものではなくて、無意識にあるものです。
意識上で気づけるものなら容易に対処できます。
セラピーを使っても対処できないものであれば無意識の抵抗でしょう。
文字通り、「無意識」なので自分では気づけないのです。

これは第三者の視点、特にプロの視点から見ていく方が圧倒的に早いです。
プロの私でも自分の無意識の思いを見つけるのはかなり難しいです。
自己ワークはたくさんやっていますが、それでもプロに見てもらってようやく発見するということが今でもあります。
つい数日前にも、プロに掘ってもらって無意識の思い込みを発見しました。
自分の深い思い込みを見つけるのは難しいです。

私でもそうなのなら一般の方ならもっと難しいと思いますよ。

もし、この抵抗がセカンダリーゲインだったとしましょう。
セカンダリーゲインを説明する例でよく使われるものが、「病気でいることで普段は厳しい親が優しくしてくれるので病気が治らない」というものです。
この例で説明すると、本人は親から優しくしてもらうことに飢えているわけです。
何を満たそうとしているのかは本人を掘ってみないと分かりません。
人によって100%違います。
あえて、かなり乱暴におおざっぱに言えば、愛情か自己価値の欠如があり、それを埋めようとしているわけです。
私が使っているマトリックス・リインプリンティングは、たとえば愛情の欠如だったとして、愛されていないと感じた傷ついた記憶を癒していきます。もっと言えば、記憶にくっついている感情を解放します。
すると、他者から愛情を埋める必要がなくなり、親に優しくしてもらえなくても平気になり、病気を維持させるセカンダリーゲインはなくなるわけです。

但し、愛情の欠如、自己価値の欠如は1、2回で大きく改善されるものではありません。
時間がかかります。
長年ずっと思い込んでいたものなので、溜めこんでいる感情・思いのエネルギーは莫大なものです。
60分で解放できるようなものではありません。

また、抵抗が「不幸でいることが自分のアイデンティティになっているケース」だとしましょう。
不幸な人生から抜け出せない7つの原因」記事の6に該当します。

このケースはセラピーがうまくいかないパターンでよく見られるケースです。
解放しきれなかったり、解放しても何も変化がないパターンです。

たとえば、幼少期の環境から「私は無力だ」というコアビリーフができたとします。
無力な私というアイデンティティで長年人生を送っているため、無意識で手放すことを恐れます。

意識上では苦しいから楽になりたいのです。
でも、無意識は手放すことを恐れます。
なので、手放そうとするセラピーをやっても効果がありません。
本人が手放すことを決めるしかないのです。
それは、セラピーが悪いというのではありません。
だから、セラピストやセラピーの方法を変えることに意味がないのです。

こういうケースでセラピーショッピング、セラピーめぐりをしがちですが、セラピストやセラピーの問題ではありません。
色々なセラピストを試して、色々なセラピーをやってみて、「それでも私はダメだった」と余計に自分を責め、あきらめや絶望感にさいなまれる人もよくいます。
「腕利きで評判のセラピストでも私には効果がなかった…」とか。

効くセラピーを見つけようと努力するよりも、相性が合う一人のセラピストとじっくりこの問題に向き合っていった方がよいと思います。

ここで大切なのは、本人がこの構図をきちんと理解することです。
ここの構図を本人に理解してもらうのはセラピストの重要な役割だと思います。

なぜ変化が起きないのか、どんな思いにしがみついているのか、などを明らかにし、
クライアントさん本人がその思いにしがみついているという構図を理解する必要があります。
コアビリーフにしがみついているのは何らかのメリットがあるからです。
そこも明らかにしていった方がよいでしょう。

そして、最終的にそれを手放すか手放さないかを決めるのはクライアントさん本人です。
セラピストが勝手に変えることはできません。
無意識の同意がないと変化は起こりません。
そういう意味で、セラピストはサポートしかできないのです。

もちろん、手放すことへの恐れを解放するなどのサポートはします。

ただ、残念ながら時間がかかるケースです。
でも、ラッキーなお知らせは手放すことは十分可能ですし、手放したときにものすっごく楽になりますよ。
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西洋医学ではどうしても難しいです。
基本的には薬物療法なので軽くはなっても、コアビリーフを手放すことにはまったく作用しません。
薬物で思い込みは変わりませんから、根本的な解決法にはなり得ません。

では、どうやって「抵抗について知識があるセラピストを探すか」ということですが、正直分かりません。
というのが、体系的にカウンセリングコースを学んだのは溝口あゆかさんからだけなので、他のカウンセリングコースで抵抗についての知識、対処法をどれだけレクチャーしているかが分からないからです。

ただ、少なくとも、溝口あゆかさんから学んだセラピストは抵抗の仕組みと対処法を学んでいるはずです。
なので、私から言えることは、溝口あゆかさんの門下生の方からセラピーを受けることはオススメできます。

あと、私が知る限り、抵抗についての参考書はなかったです。
部分的にはありましたが、どの本のどの箇所に記述があったのかは覚えていません。
もし、読者の方で参考になる本があれば、コメント欄で教えてくださればうれしいです。

もしセッションを受けるときはある程度の時間と回数がかかるものだと思っていた方がよいでしょう。
辛抱強く取り組んでみてください。
セッションの中で得られるものがたくさんありますから。

もちろん私もサポートしていますのでぜひ受けてみてください。

私に質問してくださるのは大歓迎です。
ただ、個別の返信は原則しないということをご了承下さい。
なので、返信はおそらくしませんが、今回のようにブログで取り扱わせていただきます(取り扱わないこともあります)。
個別での質問をご希望される方はセッションか無料オリエンテーションにてよろしくお願いします。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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