先日の記事「なぜ思考や感情と同化すると苦しくなるのか?」では、すごくコンパクトに言いたいことを主張したので、読み返してみると、誤解を招きかねないところがあるかなと感じました。
もしかすると、長い時間をかけて「私は価値がない」というビリーフを緩めなければ、人生はずっと苦しいままだと思われる方もいるかもしれません。
そんなことはありません。
程度の問題なので、0か100かではありません。
自己価値が低いと、ハートベースで生きられないかというとそんなこともありません。
ただ、ハートベースの生き方をしにくいというだけです。
自分を癒していく旅は、一直線で上昇していくわけではありません。
スポーツやビジネスも一緒ですね。
しばらく停滞していて、一気に上がってまた停滞するパターンもあれば、
波のように上がったり下がったりし、少しずつベースが上昇するパターンもあります。
癒しの旅の方が、スポーツやビジネスなどの成長パターンよりも複雑で個人によってバラバラなように感じます。
ボクも今もって、ネガティブな思考に強く同化してしまうこともあります。
でも、抜け出すのも早いです。
抜け出すコツを知っているからですね。
抜け出す方法は、前にもブログに書いたと思いますが、もう一度紹介しますね。
いくつかある方法の一つですので、合わなかったらやらないでください。
それは逆転の発想です。
トコトンまで同化してしまう方法です。
心理学で「シロクマのことを考えてはいけない」と思うと、逆にその考えがぬぐえないというものを聞いたことがあるかもしれません。
その思考に強く同化していて、苦しくて苦しくてたまらないから、抜け出そうともがくんですね。
考えないように、早く解決しようとがんばります。
それが、シロクマと同様に、かえって解決を遅らせてしまいます。
なので、とことんその思考と同化します。
「私は価値がない」という思考であれば、「私は価値がない」というのをとことんまで感じきって、落ち切ってしまうのです。
落ち切って落ち切ってその感覚にひたすら寄り添います。
身体の感覚や感情を感じていくことを意識していきます。
その感覚や感情を取ろうとせず、感じることを目標にします。
しばらく感じると変化が訪れます。
中途半端に苦しむのではなく、徹底的に苦しむことで反転を早めます。
また、感覚や感情を感じるのは苦しいですが、何か実態があるわけではありません。実際にナイフで刺された苦しみを感じるのとは違います。
感じたからといって死ぬわけではありません。
いくらやっても大丈夫です。
それでもなかなか変化が訪れない人もいるでしょう。
どうしても苦しいから、苦しみから抜け出したいという気持ちを抑えきれず、「感じる」という行為に集中できない場合は、変化が訪れません。
そのため、クライアントの方には「感じる」習慣を身に着けてもらうことをオススメしています。
こういうのも訓練なんですね。
習慣的な反復訓練が、感じることを上達させます。
このブログを見ていらっしゃるセルフワーク講座受講生の方やクライアントの方々はぜひ、感じるトレーニングを続けてみてください。
それでも、難しいという方には、また別のテクニックがあります。
私も今練習中ですので、今後はそれもセルフワーク講座のテクニックに盛り込んでいく予定です。