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人間関係などの悩みの原因と解決法③ 「価値観が現実化するメカニズム」

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よく、「潜在意識(無意識)に思っていることが現実化される」と自己啓発系やスピリチュアル系の本に書かれています。
これは本当です。
このメカニズムを説明しましょう。

ボクたちは見ているものをすべてありのままに見ているわけではありません。
情報を歪めて見ています。
だから、同じものを見ても人によって感想が違います。覚えているものも違います。

人間の記憶容量は外界の情報量に比べるとごくわずかしかありません。
脳科学者の池谷裕二さんによると、見ている情報すべてを脳に記憶すると、人間の脳のハードディスクはたった5分でいっぱいになるそうです。
となると、相当情報量を圧縮して脳に記憶させる必要があります。
だから、自分にとって必要な情報以外はすべて捨てることになります。
では、どのような情報が必要な情報なのでしょうか?

それは、自分の生死にかかわる情報です。たとえば強い感情を伴う出来事は記憶に留めます。人類の歴史の大半が狩猟生活でした。エサを見つけた喜び、危険生物に出会った恐怖。このような感情の出来事は生死に直結するため、記憶に強く留めます。
また、自分にとって重要な情報も記憶に留めます。
重要な情報とは、興味があることや価値観の優先順位が高いことです。
価値観の善し悪しはあまり関係ありません。自分にとって大事かどうかが重要です。
人はいろんな価値観を持っています。
「赤信号は渡ってはいけない」とか「遅刻してはいけない」などです。
この価値観は数万ありますが、その中でも優先順位の高いものは強く記憶に留めます。
たとえば、Aさんにとっては「努力することが大事」という価値観の優先順位が高いとします。
すると、努力することに関する情報が優先的に記憶され、必然的にたくさんの情報が手に入ります。
そして、「努力することが大事」である証拠にどんどん出会うことになります。

たとえば車が欲しくなった瞬間、欲しい車を街中で多く見かけるようになるのもそのせいです。別にその車の交通量が急に増えたわけではありません。今までは目に入らなかったのが目に入るようになっただけです。

自分に関する価値観(思い込み)をセルフイメージと言います。
「私は面白い」「私はモテる」「私は分かってもらえない」「私は大事にされない」…といったものです。
このセルフイメージがネガティブなほど苦しい人生になります。
なぜなら、このセルフイメージが現実化されるからです。
たとえば、「私は大事にされない」と思っているとしましょう。
すると、私は大事にされていない証拠を見つけます。
そんな情報ばかり目に入るからです。そして、ちょっとしたことでも「私は大事にされていない」ことに結びつけてしまいます。
「上司に注意された」
「恋人から文句を言われた」
この事実に対して、勝手にストーリーをつけます。そしてそのストーリーは自分が信じている価値観どおりに作ります。
「やっぱり私は大事にされていない!」
と結論づけます。

自分の色眼鏡どおりに世の中を見ているのです。
これが「投影」です。自分の価値観を相手に映し出して、自分の価値観どおりの解釈をするのです。現実に起こっていることはあまり関係がありません。
誰かに対して、「なぜこんなちょっとしたことでここまで気にするのだろう?」と思ったことはありませんか?
それは価値観が違うからです。ストーリーや解釈が違うのです。

そして、その価値観、ストーリーや解釈の仕方というのは、前回の記事に書いたようにそのほとんどが7歳までにできて、両親の影響を一番強く受けています。

もし、自分のストーリーや解釈がポジティブであれば、人生は楽だということが分かるでしょう。
「私は大事にされる存在だ」
「私は愛される存在だ」
「私は分かってもらえる」
「私は自分の人生を信頼できる」
こんなポジティブなセルフイメージがあれば、そのセルフイメージ通りに解釈するため、ポジティブな感情を味わう度合いが増えます。

ボクたちは普段、このようなメカニズムを意識していません。
無意識のプログラム(価値観の集合システム)で勝手に一喜一憂しています。
無意識だから性質が悪いですね。
気づかないですから。
つまり、気づかないプログラムで感情が動かされているわけです。

次回は、いかにして無意識のプログラム、特にネガティブなセルフイメージを変えるかということを説明します。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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