新型コロナウイルス感染者が過去最高を更新している
現在(2020年7月31日)、新型コロナウイルスの感染者数が過去最高を更新しています。
4,5月の緊急事態宣言時よりも感染者は増え、再度の緊急事態宣言が必要との声も上がっています。
一方、自粛は経済ダメージが大きく、政府も苦慮しており、感染者数が過去最高になっても安倍総理は「高い緊張感をもって注視する」としか言えない状況です。
そんな中、最近発表された説が今までの常識を覆す驚きの内容だったので紹介します。
最新データから事実を見ていこう
まず、日本は世界各国に比べて、新型コロナウイルス感染者数が少ないことが分かっています。
直近のデータを見ていきます。
昨日7/31時点の人口100万人当たりの感染者数は、
米国:13,580人
世界平均:2,219人
日本:267人
韓国:279人
中国:61人
7/31時点の人口100万人当たりの死者数は
米国:459人
世界平均:86人
日本:8人
韓国:6人
中国:3人
ここから、死者数/感染者数を見ると
米国:3.4%
世界平均:3.9%
日本:3.0%
韓国:2.2%
中国:4.9%
データで見ると、死亡率自体は大差がないように思われます。
また、日本のみが感染率が低いわけではないことが分かります。
「なぜ日本は感染者数が少ないのか?」を説明できる上久保靖彦特定教授、高橋淳教授らの説
とはいえ、どうして日本(韓国や中国も)は感染者数が少ないのでしょうか?
生活習慣の違いや国民性が言われていましたが、韓国や中国の感染率を考えると、その説は当てはまりそうにありません。
この理由に一定の説得力を持つ説が、京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と、吉備国際大学の高橋淳教授らの研究グループの見解です。
日本は既に新型コロナウイルスに対する集団免疫を獲得している
日本では既に新型コロナウイルスに対する集団免疫を獲得しているため、感染者数や死者が少ないという説です。
上久保教授によると、新型コロナウイルスにはS型、K型、G型の3種類があり、現在の新型コロナウイルスはG型です。
2019年10~12月ごろにS型が世界に拡散しています。
S型は、感染しても無症状から軽症です。
K型は2020年1月ごろをピークに日本に侵入しました。
K型も、感染しても無症状から軽症です。
S型もK型も、無症状から軽症のため、気づかないまま治癒した場合が多いようです。
その後、G型が中国・武漢で拡散しました。
K型の蔓延に伴う獲得免疫が鍵だった!
上久保教授によると、S型はG型の致死率を上げる特徴があり、逆に、K型はG型に対する獲得免疫を有するそうです。
武漢は1月23日にロックダウン(都市封鎖)され、欧米各国は2月上旬から中国全土からの入国制限を行いました。
一方、日本は対応が遅れ、入国制限を中国全土としたのは3月9日です。
つまり、欧米各国は、S型のコロナウイルスに感染し、K型の流入が少なく、G型が流入したため、重症化していて、日本は、S型の後で、K型も流入したため、G型に対する免疫を持っているから感染者数が少ないということです。
欧米各国と日本(韓国や中国)の感染者数の違いは、既にK型に感染していたかどうかの違い、というのが上久保教授と高橋教授の説となります。
結果オーライのラッキーな日本
これが本当ならば、入国制限に関する政府の対応が遅れて、1月2月にK型コロナウイルスに感染している中国人が日本にたくさん入ってきたことが結果的によかったことになります。
PCR検査陽性反応を恐れる必要はない
もし、日本人の多くが既に抗体を獲得しているとしたら、今の新型コロナウイルスを恐れる必要はありません。
また、PCR検査の陽性反応に一喜一憂している現在ですが、陽性反応を恐れる必要もありません。
順天堂大学医学部免疫学特任教授の奥村康氏によると、「新型コロナでは、PCR検査陽性の人でさえ、9割以上は無症状。それは、感染後5日から1週間で抗体ができるから。インフルエンザでは、ワクチンを打ってない人も抗体検査をすれば必ず引っかかる。電車や街中で知らず知らずのうちにかかり、症状が出ないうちに治ってしまうためだ。同様にコロナの集団免疫はできると考えている」とのことです。
現在のコロナ対策政策は合理的ではない⁉
この説が正しいとすれば、自粛自体が不要になります。
また、「三密(密閉、密集、密接)の回避」や「マスクの着用」も関係なく、科学的根拠に基づかない対策です。
そして、上久保教授によれば、免疫を維持するには、適度にウイルスに曝露する必要があると説きます。
免疫が低い高齢者や乳幼児は感染対策をする必要はありますが、そうでない人はむしろ外に出て集団免疫を獲得して、ウイルスと共存したほうが有効です。
説得力ある説ですが、矛盾するデータもあり、今後の検証が早期に望まれます。
今の感染症対策の常識と、ある意味真逆をやっていく必要がありますから。