強迫性障害のメカニズム

心の病気の仕組みなどについては、これまで不安障害の専門サイトに書いていたのですが、複数のブログを更新するのは無理でした(-_-;)
専門サイトはしばらく更新しておらず、タイミングを見て閉鎖するかもしれません。

なので、こちらのブログで書きます。

本記事は一般向けの記事ではなくて強迫性障害で悩んでいる方、もしくはサポートしたい方のために役立つ記事です。

強迫性障害で悩んでいる方は多いと思います。
私もかつて強迫性障害でしたし、苦しい気持ちは分かります。

強迫性障害とは

強迫性障害とは、不合理な思い(強迫観念)がどうしてもぬぐえず、それを打ち消そうとする行為が止められない症状です。

たとえば、何かを汚いと感じて、それを洗わずにはいられないとか、部屋の鍵を閉めたかどうかが気になって、何度も家に戻って確認するとか、車を運転していると人を引いたんじゃないかという思いに駆られて確認するとか、そういう症状です。

本人は不合理な思いだとは分かっていても、それが真実であるような気がして、止められません。

強迫性障害の一般的治療法

一般的な治療方法は、薬物療法と曝露療法(認知行動療法)です。
クリニックに行くと必ず薬物を処方されます。

基本的に今のアプローチは対処療法です。症状に対処するというやり方が主流です。
強迫観念を薬物で止めようとします。

曝露療法は、強迫観念が出たときに、確認行為(強迫行為)を無理やり止めることで強迫観念を少しずつ減らしていく方法です。かなり力づくのやり方で苦しい治療法です。

なぜ強迫観念が起こるかという視点が抜けている

いずれも、なぜ強迫観念が起こるかという視点が抜けています。

強迫観念が起こる理由

なぜ強迫観念が起こるのでしょうか?

心の調子が絶好調であれば、不合理な思いが仮に出てもまったく気になりません。
心の調子が狂っているから、不合理な思いが出たときにそこにとらわれてしまうのです。

簡単に言えば、心の強度が非常に弱っています
別の言葉で言えばストレス耐性が著しく落ちています

葛藤保持力

強迫性障害を抱えている方は、葛藤保持力が弱くなっています
葛藤保持力というのは、自分の中に葛藤があるとき、それをそのままで放置することができる力です。
白黒はっきりしないと気が済まない人は葛藤保持力が弱い人です。
グレーや黒を内在することができる人は葛藤保持力が強い人です。
また、葛藤保持力が弱い人は、答え、正解を聞きたがり、安心を求めます。分からない状態が耐えられません。良い悪いという白黒思考になっています。

不安を抱えきる力がない

強迫性障害の強迫観念はすべて「不安」です。不安に悩まされます。
この不安を抱える葛藤保持力が弱くなっているため、不安が強くなり、どうしても確認行為が止められないのです。

確認行為を続けていけばいくほど、強迫観念が真実味を増し、強迫観念の力が強くなり、ますます確認行為が止められないという悪循環となり、強迫性障害からずっと抜け出せません。

葛藤保持力が弱くなった理由

なぜ、心の強度が弱ったか、ストレス耐性が落ちたか、葛藤保持力が弱くなったかというと、簡単に言えば、ストレスの蓄積です。

一つの可能性が、一過性のトラウマです。
もしくは、複雑性トラウマ(継続的なトラウマ)です。

私がカウンセリングをしたケースでは後者の方ばかりでした。
とはいえ、本人はそれをトラウマとは認識していません。
なので、トラウマというとピンと来ないかもしれません。

たとえば、幼少期から父親か母親か、もしくは両方から恐怖によってコントロールされていて、自分らしさをものすごく押し殺しています。
いい子ちゃん、優等生だったり、他者の気づかいをする子だったりします。

一時期まではいいのですが、自分らしさを押し殺すというのは実はかなり苦しいのです。
とはいえ、それが当たり前になっているので悪いこととすら思っていないこともあります。

本人がトラウマと認識していないことが多い理由です

強迫性障害の人たちのタイプ

あと、私が強迫性障害のクライアントさんと接して感じるのは、基本HSPです。
恐怖をはじめとしていろんなものに敏感です。
「本当は傷つきやすい人たちへ」を読むことをオススメします。

また、不安が強く、資質的に不安タイプです。神経質タイプです。
そして、ピュアで優しく、自分よりも他者を優先しがちです。
優等生やいい人が多いです。

強迫観念が起こるメカニズム

簡単に言えば、目に見えない自己犠牲が続いていて、意識の深層に不満がたまり、その抑圧されたエネルギーが限界まで達して、その結果、心の強度が弱くなり、強迫観念が浮上してきた、もしくは浮上した強迫観念を抱え込めなくなったと考えられます。
よくあるケースの例であり、抑圧されたエネルギーがたまる理由は自己犠牲だけではない場合もあります

強迫性障害のメカニズム(図解)

上記はあくまでも私の仮説です

抑圧されたエネルギーを解放することの困難さ

では、克服は抑圧されたエネルギーを解放すればいいということになりますが、これが実に難しいのです。
ほとんどのケースでセラピーが機能しません。

私もかつてはいきなりセラピーを使ってサポートしてきましたが、ほとんど効果がありませんでした。

他のクライアントさんにはセラピーがかなり効くのに、どうして効果がないんだろうと悩んでいましたが、今はそれが分かります。

葛藤保持力がないときはセラピーが機能しない

葛藤保持力がないときにセラピーをやっても、深い感情までアクセスできない(しないように身体がストップさせる)か、表面的な感情がとめどなく出てきて解放してもキリがなく、同様に深い感情までアクセスできません。

多くのケースでクライアントの「抵抗」という形で現れます

なので強迫性障害のサポートはかなり難航しました。

薬物療法と曝露療法についての私見

ちなみに薬物は葛藤を麻痺させる効果があると認識しています。そのため症状は弱まるのですが、心の強度を上げているわけではなく、ただ不感症にしているだけで、根本治療にはならないと思います。
とはいえ、緊急処置的な対処が必要で薬物療法が必要な人もたくさんいると思います。

あと曝露療法は、葛藤保持力が弱い状態で、葛藤を耐えさせるという拷問的アプローチだと思います。葛藤保持力を上げるという視点と、そもそもの原因にメスを入れるというアプローチの追加が不可欠だと認識しています。

強迫性障害克服のための2つの方向性

強迫性障害の克服の方向性は2つ。

1つは葛藤保持力を上げること
もう一つは、ストレスがかかる行為(自己犠牲の行動、自分らしくない行動)を止めること
いずれもかなり時間がかかるので、数回のセッションだけで解決したい方は私はセッションを引き受けません。中途半端になるだけですから。
軽く50回くらいはかかるという覚悟がある方のみお引き受けしています。

後者が難しいのは、恐怖が強すぎて、自己犠牲の行動のほうがマシという構図から脱却しにくいことです。

たとえば、
「①我慢して相手の言うことを聞く」
「②相手に反発すると相手が不機嫌になるかもしれない恐怖」では、
苦しみが②>①なので、①をずっとやってしまうのです。

②の恐怖を減らすためにセラピーを使っても、葛藤保持力が弱くて、なかなか効果が出ません。

葛藤保持力の向上は継続的に取り組む必要がある

そのため、葛藤保持力を上げることを継続的に取り組む必要があります。
これは一朝一夕にはいきません。時間をかけてゆっくり構築していきます。
葛藤保持力の上げ方はいろいろ工夫しながら模索しており、よいものを研究中です。
今は私なりのオリジナルなやり方でやっています。

自分を変える覚悟が最も重要

そして、もっと大事なことが自己選択です。

今の自分を変える覚悟があるかないかです。

今の自分を変えないというアプローチであれば、自己犠牲しなくてもいい人を周りに置くことや、そういう環境づくりが努力の方向性になります。
ある意味、引き寄せはこっちの方向性ですよね。薬物療法などのアプローチもこちらになるでしょう。
それが悪いわけではなく、その方向性に進むのも自己選択なので自由です。

今の自分を変えて、もう自己犠牲は止めよう、自分らしく生きよう、恐怖を克服して誰かがどう思うかなど気にせずに生きようと真剣に思うのであれば、②の恐怖に向き合う覚悟が芽生えてきます。

真剣さや覚悟は極めて強い力を持たらす

真剣さや覚悟はパワーをもたらします。
葛藤保持力を上げながら、②の恐怖に向き合えば、だんだんと自分らしく生きることができるようになります。

すると、抑圧されたエネルギーが減少し、強迫観念自体が出なくなります。
また、不安が出てきても、あまり気にならなくなります。

症状はメッセージに過ぎない

このとき、強迫観念などの症状は、自分の生き方が間違っていることを知らせるメッセージに過ぎないことを理解するはずです。
メッセージを消すのではなく、生き方を変えることです。
それができればメッセージは宝の鍵となるでしょう。

今回、強迫性障害という症状で例を挙げましたが、他の心の病気もかなり類似していますので参考にしてみてください。

スピリチュアルの視点で書くと

今回の記事をスピリチュアルの言葉で言えば、魂が望む方向性と違っているために葛藤が生じていると言えます。病気にまでなっている人は魂の方向性に頑固に抵抗し続けた結果です。
この苦しみを活かして、魂が望む方向性に進む時期であると言えます。
将来的には他者の意向や外側の価値観に縛られず、堂々と安心してありのままの自分でいることへ進むことが望まれます。
他者のために生きるのではなく、自分のために生きるのです。

そして、心の病気にまでなったということも魂のプログラムの一つであった可能性が高く、そこを嘆いたり、親や神様に不平不満を言ってもまったく持って時間の無駄です。
それよりも自分の心と向き合うことです。自分の魂は何を望んでいるのか、声を傾けるほうが圧倒的に有意義でしょう。


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ABOUTこの記事をかいた人

よっし~(西川佳宏)

心理カウンセラー/セラピスト(東京・新宿)。「心地よく、自分らしく、生きる」ためのサポートを提供。得意分野は人間関係の悩み、対人恐怖の悩み、感情・自己否定・マイナス思考の悩み、不安・恐怖の悩み。柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら