「いまを生きる」
この言葉を聞くと、グッとくる人は多いのではないかと思います。
ボクもそうです。
「いまを生きる」というロビン・ウィリアムズ主演の映画は、ボクのお気に入りの映画です。
(ちなみに「きっと、うまくいく」というインド映画も、メッセージは一緒です)
いまを生きるということにグッとくるのは、いまを生きていないという実感があるからです。
だから、そこにあこがれるわけです。
いまを生きていないというのは、過去や未来に生きているということです。
過去の苦しかったことにとらわれて、思い煩ったり、未来の不安や希望にとらわれて、今を楽しむことをやっていません。
「いまを生きる」というのは、楽しいことをやる、したいことをするというようなイメージがありますが、それは一部の側面であり、誤解だと思っています。
「いまを生きる」とは、「いま」を感じることだと思います。いまを味わうことです。それは必ずしもポジティブなことだけではありません。ネガティブなことも同じです。
たとえば、会社で嫌なことがあったとします。上司から怒られたとしましょう。その嫌な気持ちをきちんと味わうことも「いまを生きる」ことです。
いま喜びがあるときは喜び、悲しみがあるときは悲しみ、苦しみがあるときは苦しむ。自分の素直な感情や感覚に、「いま」気づいていて、それを味わっていることです。
「いまここ」にあるために、何かポジティブなことがないといけないわけではありません。ポジティブとかネガティブとか関係ありません。ただ、いまを感じていることが「いまここにある」ことです。
そのためには自分の感情に素直になることです。自分の感覚、感情を否定せず、ジャッジを加えることなく、ただ、味わえばいいのです。
「良い努力と悪い努力」のブログで触れましたが、現状を否定してなされる努力は、未来にフォーカスがあり、「いま」に意識が向いていません。
そして、ボクたちが持っている「望み」の多くが現状の否定に基づいていることに気づいてください。
世間の価値観なんて外してしまえばいいんです。
誰が何と言おうがいいじゃないですか。
いわゆる失敗の人生でもいいじゃないですか。
世間で言う三流の人生でもいいじゃないですか。
そんなくだらないことよりも、もっと大事な自分の今の感覚、感情を大切にしてみてください。
常に、「いまここ」にあるのは難しいと思います。
だから、ときどき立ち止まって、自分の感覚や感情を感じてみましょう。思考や感覚、感情を観察してみましょう。
「いまここ」を感じたから何になるんだ、というような考えは脇に置いて、ただ感じてみてください。
ボクたちは味わう権利を持って生まれてきました。味わう喜びを持って生まれてきました。
せっかくなら人生を味わいたいですよね。酸いも甘いも含めて。