苦しみから抜け出すヒント PR

苦しみは思考から生じる

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悩みや苦しみ=葛藤

悩み、苦しみは言い換えれば「葛藤」とも言えます。

葛藤とは相反する二つの思いに引っ張られている状態です。

分かりやすい葛藤としてはこんな感じでしょうか。

「会社を辞めたい」←→「会社を辞めたら生活が不安」

「バカにした相手に主張したい」←→「言うと嫌われてかえって立場が悪くなることが予想される」

葛藤は停滞を生む

左を選択肢Aとして、右を選択肢Bとすると、Aを選択しても苦しいし、Bを選択しても苦しいし、どっちにも行けない状態が分かりやすい葛藤ですね。

この状態のとき、AにもBにも行けなくて「現状維持」を選択してしまいます。

このとき停滞が生じます。この状態では、解決の見通しが立たないので、希望が持てず前向きになりません。
エネルギーをどこに持っていけばいいか分からないので苦しいんですね。

エネルギーが動けるときは前向きになれる

覚悟を決めて、どちらかに動くことを決めて動いているときは実はそこまで苦しくありません。エネルギーの行き先があるので、前向きになれます。行動していると思考でグルグルになってしまうことも避けられます。

出来事そのものが苦しみを生んでいるわけではない

実は、この「思考でグルグル」状態がかなり苦しみを生み出します

出来事そのものが苦しみを生むわけではありません。

ここがにわかに信じられないと思いますが、出来事そのものは自分にどんな不都合があったとしても、それ自体が即苦しみを生むわけではありません。

たとえば、リストラ、離婚、死別は大きなネガティブな出来事ですが、場合によってはそれをポジティブに捉える人もいます。

ガン宣告=苦しみか

たとえば、ガン宣告を受けたとしましょう。
万人にとって非常にネガティブな出来事でしょう。
ところが、ガン宣告を受けても中には平気な人もいます。
「もう十分生きたから死んでもいいや」
と思える人もいます。
あるいは、ガン宣告を受けて、悩み、苦しみ、葛藤し、苦悩した結果、自分の運命を受け入れて、安らかな気持ちでいられる人もいます。

葛藤が苦しみを生み出す

「生きたい」VS「ガンで死期が近い」

この葛藤が苦しみを生みます。

「生きたいけど生きられない」
理想を達成できないことで葛藤が生じ、それが苦しみにつながります

このとき「自分は絶対に克服できる」と信じていれば、葛藤は少なくなり、苦しみは少なくなりますが、経過が良好でないことが分かると「自分は絶対に克服できる」という信念が揺らぎ、また葛藤状態に戻ります。そして苦しみます。

葛藤そのものが苦しみではない

私は「悩み、苦しみとは葛藤である」と冒頭に書きました。

実はこれは正確ではありません。
苦しみは葛藤そのものではありません。

正確に言いましょう。

「悩み、苦しみは葛藤の結果生じる思考が生み出すものである」

苦しみの原因は思考

苦しみの原因は葛藤そのものではなく、葛藤から生じる「思考のグルグル」です。

とはいえ、葛藤しているときは思考のグルグルはまず避けられず、「苦しみ=葛藤」と言ってもよいのですが、正確に理解してもらいたいと思って細かく説明しています。

葛藤状態のときは思考がグルグルになる

葛藤状態のときは葛藤を解消しようとして思考がグルグル状態になります。

思考がワチャワチャしていて、「なぜこんなことが起きるの?」とか「どうやったら苦しみを解消できるんだろう?」とか、「何が悪いんだろう?」とかそういった思考がわんさか湧いて、他者否定、自己否定、状況否定、不安に悩まされます。

「あいつがいなかったらこんな目に遭わなかったのに」
「あいつがああしていたらよかったんだ」
「私があそこで選択を間違えた」
「私の能力が足りなかったためにこんな目に遭った」
「なんで私ばっかりこんな目に遭うの」
「あの人たちは幸せそうにしていて、なんで私だけ」
「この先どうなるんだろう?」
「この先もずっとこんな苦しみが続くのかもしれない」

これらの思いが苦しみを生んでいます。

もう一度書きますね。

苦しみは出来事そのものではありません。
苦しみは葛藤そのものではありません。
苦しみは思いから生じます。

苦しみたくないなら思考を制御せよ

私は「葛藤を解消するな!」とか「葛藤を解消しなくていい」とは言っていません。

葛藤状態のときは、解消したいと思うのが自然です。

私が提唱したいのは、「葛藤を解消したいなら、葛藤から生じる思考のグルグルを制御しましょう!」ということです。

そうすれば、葛藤状態でも苦しみはありません。
その状態で、葛藤を解消できるようなアイデアや案を考えてみるのです。

「思考を使う」と「思考に使われる」の違い

よい案は、自分がよい状態で、思考を意識的に活用できているときに生まれます。

思考でグルグル状態のときは、思考を意識的に活用しているとは言えません。
思考に振り回されている(使われている)だけです。

「思考に振り回される」と「思考を使う」という二つの状態はまったく違うということを理解してください。

このとき「思考が苦しみを生む」→「思考をしてはいけない」「思考そのものが悪い」という白黒思考に陥らないでくださいね。

思考の制御と感情の制御が必要

私が提唱しているのは、思考の制御であり、本記事では言及しなかったですが、感情の制御も同様です。

思考と感情を制御する(コントロールする、意識的に使う)ことが必要です。

思考や感情は意図せずに湧いてきますので、思考や感情の発生を止めることはできません。

それをやろうとすると無理なので苦しみます。

思考や感情が生じたときにうまく対処することが重要です。

うまく対処できれば、思考や感情に飲み込まれずに済みます。

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ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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