以前のブログで「日常的に嫌なことを組み入れる」ことを紹介しました。
すべてが「快」であることは不可能です。
私たちは「不快」を取り除こうと努力しますが、決して不快をゼロにすることはできません。
今ある不快をなくすと、今まで快であったことの一部が不快になるということをこの記事では紹介しました。
人間関係も実は同じです。
好きな人だけ周りにいるようにするということなんて不可能です。仮にいま嫌いな人が嫌いじゃなくなったら、別の嫌いな人が現れるだけです。まわりの人の中に嫌な人がいて当然です。
カウンセリングの考え方では、嫌な人は自分の投影であるという考え方を取ります。
自分が無意識で抑圧しているもの、否定しているもの、嫌がっているものを相手に投影して、相手を嫌います。
そのため、無意識の抑圧・否定・嫌悪に気づき、それを自分の中で受け入れることができたら、相手に対する見方が変わります。
カウンセリングではそういったお手伝いをしているのですが、そうやって自分を一歩受け入れることができれば、とても楽になっていくのですが、それでも嫌なことや嫌いな人をゼロにするのは無理でしょう。
また、自分を受け入れていくプロセスはすぐにはうまくいきません。時間がかかるものです。
だから、今日は一つ、自分を楽にする考え方を紹介します。
「嫌いな人を無理に好きになろうとする必要はない」ということです。
嫌な人がいるのが当たり前。だから、好きな人もいるんです。嫌な人にも役割があるんです。
だから、嫌な人がいても仕方がないと割り切りましょう。
そして、嫌な人は嫌な人のままでいいんです。相手を変えようと思ったり、自分の見方を変えて相手を受け入れる必要もありません。投影の仕組みから「自分の嫌な面が克服できていない自分はまだまだだ」と考える必要もありません。完璧な人間になる必要はないのです。すべてを癒さなければいけないわけでもありません。
嫌な人がいてもいい。そして、好きにならなくてもいい。嫌いなままでいいんです。無理に付き合う必要もないし、会いたくなければ会わなくていいし、適当にあしらってもいいんです。
だから、あまり気にしないことです。