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「対人恐怖症はEFTでよくなるでしょうか?」という質問と答え

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初めまして。私は社会不安障害と診断され、今も薬物療法で通院中のものです。
今回ネットで、はじめてEFTという存在を知りました。病気になり、数々の薬物療法やカウンセリング、催眠療法などを試してきましたが、良くなることはありませんでした。こんな私でも、EFTなどの心理療法で良くなることは出来るのでしょうか…?
もうこれ以上無駄な時間やお金を使いたくはありません。
このような問い合わせで申し訳ございません。ご回答宜しくお願いします。

私の回答

ブログを見てくださった方からこのような質問を受けました。
この質問はYesかNoかで回答できるものではなく、回答をするとなるとかなりの時間がかかるので無償ではお答えできないのですが、多くの方が同じような悩みを抱えていると感じたのでご質問者さまの許可を取り、ブログで回答することにしました。

社会不安障害とは

まず、「社会不安障害」とは対人恐怖症のことです。対人恐怖症のほうが分かりやすい言葉なのでそちらを使います。

対人恐怖症の原因

私は、対人恐怖症になる要因を大きく3つに分けて考えています。

  • 1.トラウマ(過去の深い心の傷)
  • 2.低いセルフイメージ
  • 3.その他

私はEFTをレクチャーしていますが、上記のいずれのケースも個人で扱うには難しいでしょう。個人で扱おうとすると、少なくともJMET認定EFTプラクティショナーコースで学ばないと難しいです。それでも無理かもしれません。プロのセラピストに任せるのがベターです。

トラウマが原因のケース

対人恐怖症の一つの原因はトラウマで、特定の人や特定の言動が恐いという場合、トラウマの可能性が高いです。

一過性のトラウマ

たとえば、ひげを生やしている男性が恐くて、小さいときにひげを生やしているおじさんから性的ないたずらを受けていたとします。
この場合、ひげを生やしている男性を見ると、無意識で過去のトラウマのスイッチがオンになり、不愉快になり、嫌いに感じたり、恐いと感じます。
その男性が非常に優しくて紳士的であったとしても、恐いのです。トラウマとの関連に気づいていなければ、なぜ恐いのか分からないのでずっと疑問に感じるはずでしょう。

これは一過性のトラウマのパターンです。

複雑性(継続的)トラウマ

複雑性(継続的)のトラウマのパターンもあります。

たとえば、威圧的な父親からよく叱られたケースです。一つひとつは大きなトラウマではないものの、数が多いのでこれも強い影響をもたらします。
一般的に一過性の強いトラウマよりもこうした複雑性トラウマのほうが克服に時間を要します。

この例の場合、威圧的な父の面影を感じる人に対して投影します。
たとえば、上司、先生、役職者、年上の男性などに投影し、無意識で過去の複雑性トラウマのスイッチがオンになり、不快や恐怖を感じます。

トラウマはセラピーで克服できる

これらのケースではトラウマに対処すれば克服できます。

簡単に言えば、トラウマ時の感情をEFTなどのセラピーで解放すれば、トラウマは無力化します。

複雑性トラウマの場合は、いくつかのシーンの感情を解放する必要があるでしょう。

過去の抑圧された感情を解放することでトラウマはトラウマではなくなります。ただの無害なイメージになります。

そうなると、ひげを生やしている男性を見ても、ただの男性としか見えなくなります。
威圧的な男性を見ても、余計な思いや感情なく、普通に接することができます。

これが、トラウマが原因のパターンです。

数々の薬物療法やカウンセリング、催眠療法などを試してきたという点からの推測

このケースであれば、EFT、あるいはマトリックス・リインプリンティングを使っているセラピストであれば対処できるでしょう。但し、「数々の薬物療法やカウンセリング、催眠療法などを試してきましたが、良くなることはありませんでした」と書かれていることから推測すると、もしかしたら単なるトラウマではないかもしれません。

具体的にどういった療法を受けているのかが分からないので何とも言えません。

個人的な意見ですが薬物療法は否定というか、多くのケースで意味がないと感じています。薬物でできるのは、簡単に言えば、感情のフタの役割であり、緊急的に使うことはあっても、根本原因に働きかけるものではないと考えています。
なぜなら、上記のケースでは薬物をいくら摂取してもトラウマ自体には全く影響を与えないからです。感情を解放するものではなく、フタをすることで症状を和らげます。
解決に必要なのはフタではなく、感情解放です。

あと、カウンセリングを受けられたということですが、これも種類によります。傾聴型のカウンセリングをいくら受けてもトラウマ解消には役立たないでしょう。
催眠療法は原因を探るのに有効ですが、催眠だけをしても解放にはなりません。催眠+解放が必要です。

もし、上記のやり方しかしていなければ、対人恐怖症の原因がトラウマの可能性も十分あり得るので、EFTセラピストのセッションを受けてみる価値があるでしょう。

セルフイメージが原因のケース

対人恐怖症のもう一つの原因ですが、低いセルフイメージ(自分に対するビリーフ、思い込み)が原因のケースです。

特定の人だけではなく、普通の人を見ても恐いという場合はこちらのほうが当てはまるでしょう。

セルフイメージで世界の見え方が変わる

もし、自分のセルフイメージがジャイアンになったとしてください。
ジャイアンになったつもりで世界を見るとどう見えるでしょう?

次に、自分のセルフイメージがのび太になったとしてください。
のび太になったつもりで世界を見るとどう見えるでしょう?

明らかにジャイアンよりものび太のほうが世界を恐怖に感じるでしょう。

つまり、セルフイメージが低く、ネガティブであればあるほど、相手が大きく見えて危険に感じます。

セルフイメージが低いほど誰かに脅威を感じる

たとえば、自分のセルフイメージが「蟻」だったとしましょう。
周りは人間であれば、簡単に踏みつぶされる存在です。そんな存在ならばどうにも対処できません。
引きこもったり、自分を精一杯守るしかないでしょう。

もし、自分のセルフイメージが「汚い人」で相手に不快な思いを与えると思っていたとしましょう。
そうすると、おどおどとした接し方になります。自信がないし、自分は人の前にいてはいけないように感じるでしょう。相手が自分をどう思うかを絶えず気にします。そのため、人付き合いができなくなり対人恐怖症になるのです。

セルフイメージが低くなっている要因

自分のセルフイメージが低くなっている原因はさまざまですが、大きな理由は過去の心の傷です。
心の傷、つまり、怒りや悲しみ、不安、恐怖、無力感などの感情が極めて強く生じた嫌な出来事が一回、ないしは複数回起こることで、自分のセルフイメージが低くなるのです。

こういう自分はダメなんだと自己否定が生まれます。
こういった心の傷を負うほど、セルフイメージに傷がつきます。

なので、セルフイメージを回復するには付随する心の傷を癒すことが必要です。

そこにはEFTやマトリックス・リインプリンティングが有効です。

カウンセリングをガン手術に例えると…

但し、これらは単なるツールに過ぎません。EFTやマトリックス・リインプリンティングを広めている立場から言えば正直言いにくいですが、ツールよりももっと大事なものがあります。

カウンセリングをガン手術に例えると、セラピーをすることが手術に当たり、セラピーの種類は手術道具(医療機器)に当たります。腕がいい術者のほうがいいですし、道具も最新の医療機器のほうがいいです。
そういう意味で術者(セラピスト)、医療機器(セラピーの種類)にこだわるのも分かります。

セラピーの種類だけでよくなるかは判断できない

ご質問者さんの質問は、「EFTなどの心理療法で対人恐怖症がよくなりますか?」ですが、「医療機器だけでは判断できない」というのが答えになります。

ガン手術に必要な要素は、医療機器だけではありません。他にたくさんの重要な要素があります。
なので、このご質問に答えるにはかなりの言葉を要します。

何が問題の真の原因になっているかを探るのが先決

ガン手術で大前提となるのは、ガン検診です。ガンの場所を特定する必要があります。これ抜きに手術はできません。

カウンセリングも一緒です。いくらEFTやマトリックスを知っていても、ガンの場所が分からなければ何も意味がないです。高価な医療機器があっても使えなければ意味がないです。

なので、まずはガン――ご質問者さんのケースでは対人恐怖症になっている真の原因――を見つける必要があります。

EFTなどの心理療法はその次の段階です。

手術道具は使えれば何だっていい

そして、原因さえ分かれば、EFTだろうが、マトリックスだろうが、EMDRだろうが、NLPだろうが、ある程度実績があるツールであれば何でもいいです。
そういう意味でツール探しをしてもあまり意味がありません。

私はツールの重要性が自分の中でどんどん薄くなっていくのを実感しています。ツールにこだわるよりもその場で臨機応変に対応できる力のほうが重要だと感じています。

セラピストとしてガンのありかを発見する手法を学びたい方は

いくらよい医療機器を手にしても、ガン検診ができなければどこにガンがあるかは分かりません。それはツールを学んだだけでは分かりません。私は溝口あゆかさんからガンのありかを発見する問いかけ手法を学びました。

心の解剖ができるセラピストは誰?

では、ガン検診ができるセラピスト、つまり心の解剖ができるセラピストはどういう人かというと、たくさんいるでしょうが、私が知る範囲では溝口あゆかさんのブログに掲載しているセラピストの方々になります。経験と実績がある方々です。

他にも素晴らしいスキルとセンスがあるセラピストはいますが、個別で紹介するとキリがないので省略します。

ご自身でピンと来た方から受けてみるとよいでしょう。

セラピストの腕よりも信頼関係の方が重要

正直、セラピストの腕よりも、信頼関係を築けるかどうかのほうがよっぽど大事です。専門用語でラポールと言いますが、ラポールがなければカウンセリングはまったく機能しませんから。

万能なツールはないし、心の中は分からないことだらけ

但し、これらのセラピストはどんな問題でも解決できるかというとそんなことはありません。
魔法使いでもなんでもなく、従来のアプローチよりももっと深く、合理的なアプローチをしているに過ぎません。

病気の診断だけして原因を見ずに薬を出すよりも、心の深いところにある原因を探ってそこにアプローチする手法のほうがよっぽど科学的で合理的だと私は感じます

私がサポートした対人恐怖症の方で何度もセッションを受けていただきましたが原因がさっぱり分からなかった人もいました。

トラウマ、ビリーフ以外の要因もある

トラウマ、ビリーフ以外にもどうやら原因がありそうです。

一つは次回のブログ記事で紹介予定ですが、エネルギー量の問題も大きいと感じています。

心のエネルギーレベルは自己肯定感に大きな影響を及ぼす心のエネルギーに関してはその重要性を知っていたつもりでしたが、あらためてその重要性に気づかされたのでクライアントさんの許可を取って、シェ...

また、ホルモンなどの体内物質も因果関係があると思いますが、そことビリーフの関係などはまだまだ分かっていません。

また、私たちの身体を構成する肉体以外の目に見えないエネルギー体の影響や関係はこれから研究が進んでいくでしょう。エネルギー医学などの分野です。
私たちの身体は未知なるものでいっぱいです。

原因が分かってもセラピーができないケースもある

また、原因が分かっても、感情を出すことができなかったり、無意識の抵抗(本音では変わりたくないと思っている)があって、心理療法が効果のない人もいました。

ここについては、そのトピックだけでたくさんの記事が書けるほど奥が深いものになります。
特に無意識の抵抗はよくあるケースです。

私自身、分からないことだらけで、日々勉強しています。自分の内面を見ることも欠かせません。
一生分からないことだらけだと思いますが、疑問を解決することに喜びを感じながらやっています。

対人恐怖症などの克服は時間がかかるが取り組むべき価値があるテーマ

最後になりますが、「もうこれ以上無駄な時間やお金を使いたくはありません」という言葉。これまでさんざん時間とお金を使って取り組まれてきたのだと思います。
となると、これ以上無駄な時間やお金を使いたくないと思うのもごもっともです。

しかし、私が知っているかぎりでは、インスタントな方法はないです。
時間もお金もかかると思います。
私がやっている手法でもかなりの時間と回数が必要です。
年単位の時間がかかるかもしれません。

ですが、この問題を乗り越えたとき、これまでやってきたことが無駄だとは感じないでしょう。
むしろ、この問題を通して得たものの大切さに気づくでしょう。
それは、本来の自分かもしれませんし、魂のレベルで求めていたものかもしれませんし、本当に欲しかったものかもしれませんし、日常の奇跡をただ理解することかもしれませんし、これまで嫌っていたものの価値を知る、愛を知ることかもしれませんし、そのままの自分でよかったんだと心の底から分かることかもしれません。

長くなりましたが、参考になれば幸いです。
ご質問者の方だけではなく、同じように悩まれている方の参考になればと思います。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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