ブログで一番読まれている記事が境界線の記事です。
境界線を検索してこのブログにたどり着いている方が大半だと思います。
今回の記事では、境界線について書いていきます。
境界線引きの基本は「意識して引く」
境界線について概念を学ぶだけでもグッと楽になる人は多いと思います。境界線を意識することができれば、それだけでその場の苦しみがずいぶん減ると思います。
たとえば、イライラしている人が周りにいるとき、それだけで嫌な感じになる人は多くいらっしゃると思います。
イライラしている人を意識して、つい境界線を越えて、その人に関する思考をしてしまいます。
自分が怒られていないにもかかわらず、自分が怒られているような感じがしたり、その場の居心地が悪かったり、嫌な気持ちになったりします。
このようなときに、意識して「境界線を引こう!」と意図したり、あるいはバリアのようなイメージをすると、その人のことが気にならなくなります。
境界線を意識して引くことで、即効性のある効果を実感できると思います。
これが境界線の基本です。
「意識して、境界線を引く」
これだけです。
境界線を引くイメージよりも、意図のほうが大事
境界線を引くイメージは、何だって大丈夫です。
そこは自分がしっくり来るようなものを見つけてみてください。
イメージそのものが力を持っているというよりも、意識して境界線を引こうと「意図する」ことに、より力があると私は実感しています。
境界線が引けない無意識の理由
では、この記事では、もっと深い話を書きたいと思います。
境界線が引けない無意識の理由についてです。
無意識の理由というのがピンと来ない人は、「気づいていない理由」とか、「心の奥にある理由」と置き換えてください。
境界線が引けないのは資質か否か?
人によって境界線がしっかり引けている人と、元々弱い人がいます。
これって資質でしょうか?
それとも後天性のものでしょうか?
私が実感しているのは、資質と後天性の両方というある意味普通の回答です(笑)
HSPは境界線が弱い人が多い
繊細な人(HSP)は境界線が元々弱いです。
しかし、同じ繊細な人でも境界線がしっかり引ける人とそうでない人がいます。
繊細な人で、元々境界線が弱くても、しっかり引くことができるようになります。
そうなれば、境界線が弱いことによる悪影響をかなり抑えることができます。
ですので、繊細な人も安心してください。
境界線を引ける人と引けない人の最大の違い
では、境界線をしっかり引ける人とそうでない人の違いは何でしょうか?
境界線をしっかり引けない人や自分自身をしっかり観察して分かったことがあります。
境界線を引けていない人は、境界線を引くことをよくないことだと思っています。
実は、境界線が引けるかどうかは、ここが大きいと実感しています。
単純です。
境界線を引くことを良しとしている人は、境界線をしっかり引けます。
境界線を引くことをよくないと思っている人は、境界線がしっかり引けません。
境界線を引けないことの悪影響
ちなみに、境界線を引けない人はどんな悪影響があるかを書いていきますね。
当てはまるかどうか参考にしてみてください。
- 周りの人の機嫌(不機嫌)が気になって、そちらに気が行ってしまう
- 人混みが多いところでは気分が悪くなりがち
- 頼まれごとを引き受けがちで忙しくなる
- カモにされやすい
- 相手のエネルギーを受けやすい
- エネルギーバンパイアの被害に遭いやすい
- 人の負のエネルギー(怒り、恨み、嫉妬など)が恐い
- 他人の言動が気になる
- 場の嫌なエネルギー(雰囲気)を感じやすい
- 「霊が取り憑いている」と言われたことがある
- つい、お節介をしがち
- 相手の問題を抱え込みがち。相手の問題を自分が何とかしてあげなきゃと思う
- 境界線を越えるのが日常的になっているため、自分がどうしたいかという感覚が希薄になる
- 自分の感情があまり分からない
他にもたくさんあると思いますが、今思い浮かぶのを書いてみました。
なぜ境界線を引くことをよくないと思っているか?
こういった悪影響があると、「境界線を引きたい」と思うでしょう。
ですが、意識上では「境界線を引きたい」「しっかり引かなくちゃ」と思うのですが、心の深いところ(無意識)では、「境界線を引くのはよくないことだ」と思っています。
そのため、境界線が薄いのです。
では、なぜ境界線を引くことをよくないと思っているのでしょうか?
これは人によってさまざまです。
カウンセリングではここを掘り下げていき、原因を見つけてクリアにしていきます。
ここではよくありがちなものを紹介しましょう。
- 境界線を引くのは、冷たい・情がない感じがして躊躇する
- 境界線を引くのは、相手を見捨ててしまうイメージがある(逆に言えば、自分が相手から見捨てられることを恐れている)
- 境界線を引くのは、自分だけがよければいいみたいなイメージがある
一体化したいという欲求が強い
境界線を引くのは、壁を作ることです。
境界線を引かないことは、壁を作らないことです。別の言い方をすれば、一体化や共有することです。
つまり、境界線を引かずに一体化することを求めている人は、境界線を引きたくないのです。
- 他の人と体験を共有したい
- 好きな人と同じ体験をしたい
- 好きな人がどんな体験をしてどんな感じ方をしたのかが気になる
- いろんな人の思いが知りたい
- 楽しい体験は共有したい
- 苦しみを共有してあげたい
- 苦も楽しみも一緒に分かち合いたい
一体化を求めている人は、壁を作ることと真逆です。
つまり、こういう人は境界線を引くのが苦手ですが、境界線を引くことに心理的な抵抗があるからです。
臨機応変に境界線を引けるようになるために
では、境界線を引くことをよいと思っていない人、一体化を求めている人はどうすればよいでしょうか?
境界線を無理矢理引こうとしたり、一体化を求めることを止めることが解決ではありません。
境界線を引くことをよいと思っていない人は、その誤解を解くことが必要です。
一体化を求めている人は、一体化を求めるときと境界線を引くときの区別をきちんとつけることが必要です。
つまり、境界線を引く場面と引かない場面をきちんと意識的に理解し、臨機応変に境界線が引ければよいわけです。
境界線を引くことはとても大事ですが、同時に一体感を感じることも大事です。
いつも境界線を引いていると、いつも孤立していることになるので、寂しさを感じやすかったり、それはそれで悪影響があります。
極端な例が引きこもりです。
一体化が得意な人たちが増えている
時代は、分離から統合です。
境界線よりも一体化です。
そのため、無意識的にも統合を目指している人ほど、一体化のほうが得意なんですね。
一体化のほうを望ましいと思っています。
しかし、分離も大事です。
境界線を引くことも大事です。
簡単に言えば、よいエネルギーは入れて、悪いエネルギーは境界線を引けることが必要です。
これができるようになるには、境界線を引くことの大切さを理解し、腑に落とすことが望まれます。
そして、臨機応変に一体化(共有)と境界線引きができるようになればもっと人生を楽しめるようになりますよ。