境界線

なぜ境界線専門カウンセラーになったか

これまでの私のカウンセリングの基本アプローチ

私は2012年から心理カウンセラーを始め、主に自己肯定感の低さで悩んでいる人や、不安や罪悪感で悩んでいる人たちのサポートをしてきました。

私のこれまでのカウンセリングの基本的アプローチは、クライアントの悩みを伺い、悩みの原因となる心理的原因を見つけて、心理セラピーを使い、感情的なアプローチで原因解消をしていくというものです。

苦しみの原因となる心の傷を癒やすことで、トラウマを解消し、基本的安心感を上げていこうという試みです。

このカウンセリングスタイルで一定の効果を上げていましたが、効果を上げられないケースもありました。
数多くのセッションを受けてくださっても、根本的な解消ができなかったクライアントさんもいます。自分の力不足を感じていて、解決のサポートができるような勉強や研究に真剣に取り組んできました。

答えがあれば、それを学べばよいのですが、なかなか自分が知りたい内容にたどり着けず、自分の頭でたくさん考え、仮説を立て、検証しながら、試行錯誤しました。

結果、私にとって最善のアプローチが「適切な境界線を引けるようになる」ことをやっていくことでした。

もちろん、これは誰にとっても最善というわけではなく、あくまで「私にとって」です。私の資質や特性、興味関心の範囲で最善だと思っただけです。

他のカウンセリング手法よりも境界線アプローチが優れているというわけでは決してありません。

トラウマ解消で基本的安心感を育む

カウンセリングの多くはトラウマ解消を手段としています。

なぜなら、苦しみの原因をたどればほとんどがトラウマ由来だからです。

トラウマというのは心の傷だと考えてください。一般的に、一過性の心の傷よりも、習慣的な心の傷のほうが影響が大きいです。
幼少期に不適切な養育を受けた場合、習慣的な心の傷を受けることになり、結果として「基本的安心感」が育まれません。

基本的安心感が育まれた人は自己肯定感が高い

この「基本的安心感」が育まれた人は、自己肯定感が高いです。変に自信が高いわけでも、卑屈でもなく、当たり前に自分の力でどんどん人生を切り開いていけます。

このタイプはカウンセリング不要です。ストレスを受けても、自分で解消できます。健全に自分で切り開き、健全に人に頼ることができ、健全に協力し合うことができます。

ところが、こういうタイプはそこまで多くはありません。ほとんどの人が「基本的安心感」が欠けています。

基本的安心感が欠けている人は世界観が歪んでいる

基本的安心感の欠け具合が大きい人は、世界観がかなり歪んでいます。無力感や不安が大きく、すぐに被害者意識に陥ります。逆に加害者になることをひどく恐れるケースもあります(罪悪感で悩む)。

心理アプローチが効果を発揮する範囲

基本的安心感の欠け具合が中くらいのレベルまでは、トラウマ解消の心理アプローチがかなり効果を発揮します。

ところが、基本的安心感の欠け具合が大きい人は、トラウマ解消の心理アプローチが効果を発揮しません。そのため、「カウンセリングを何回も受けて、心理セラピーを何度もやっているけれど、変化しない」という状況に陥ります。

最近脚光を浴びている神経アプローチが有効

最近は、神経アプローチが発展してきています。神経のアプローチから基本的安心感を構築することを目指すアプローチです。
これは、従来の心理カウンセリングで効果がなかった人には朗報です。今まで難しかった分野に希望が持てます。

但し、欠点は時間がかかることです。基本的安心感を構築する手法自体は難しいものではありません。時間がかかる継続的な取り組みが必要で、カウンセリング回数も必然的に多くなります。

基本的安心感が欠けている人は、ただでさえ生きづらく、金銭的にもギリギリのケースが多いと思われます。これまでさんざんお金をつぎ込んできて、さらに時間がかかるというのは正直きつい人も多いでしょう。

トラウマ解消が効果を発揮する条件

先に、心理カウンセリングはトラウマ解消を手段にしていると書きましたが、トラウマを解消するには、ある前提条件があります。これは非常に重要な知見です。

それは「今、危機状態から脱している」ということです。

変な例えですが、自分の部屋に入ると、蜂がいたとしましょう。このとき、部屋に入るのが恐いというのが自然な感情です。自己肯定感が高かろうが低かろうが関係なく、恐いと感じます。
外から窓を開けて、蜂が逃げたことを確認します。部屋に蜂がいないということを確認できると安心します。
このとき、自分の部屋に入ることを恐れません。

しかし、トラウマになっている人は、部屋に蜂がいない状態でも、部屋に入るのが恐いのです。
これは「過去の負の記憶(心の傷)」が「今」この瞬間に影響を与えている状態です。
過去の負の記憶を感情解放アプローチで解消すると、このトラウマは消えます。恐くなくなります。

感情解放アプローチが効かない人は、今も部屋に蜂がいるという思いが拭えない人です。今も危険だと思っているので、過去の心の傷を消せない(あるいは消しても意味がない)のです。

部屋に蜂が実際にいる状態で、過去の蜂の恐怖を解放しても、恐いのは変わりません。それと一緒です。
ただ、このケースは少数だと実感しています。

別のケースは、「もし、部屋に蜂が残っていたらどうしよう」「もし、部屋にまた蜂が入ってきたらどうしよう」という思いが拭えず、不安に巻き込まれている人です。このタイプも過去の心の傷を消すことができません。

現在も継続して危機状態にあるため、蜂の恐怖という危機学習(過去のトラウマ)を消すことを身体的に拒否します。それが消えたら、生存危機に関わるからです。

このタイプがかなり多いように実感します。

これが心理セラピーや感情アプローチが効かない原因だと私は捉えています。

こう考えると、不安で悩まされている人、パニック障害や強迫性障害の人たちへの感情アプローチがなかなか効果を発揮できなかった理由がハッキリします。

安全を確保することが最優先

では、こういう人たちはどうすればよいのでしょうか?

「今も部屋に蜂がいる」と思い込んでいる人は、その思い込みを解くアプローチが有効です。

「もし、部屋に蜂が残っていたらどうしよう」「もし、部屋にまた蜂が入ってきたらどうしよう」という思いを持っている人は、次に蜂が来ても対処できることが分かれば、安心できます。

その方法はいくつかありますが、全般的に効いて、副作用の少ないアプローチが境界線を引くことです。

境界線を引くことは、防護服を着ることに例えられます。防護服を着ていたら、蜂が入ってきても、窓を開けて対処することができます。蜂が襲ってきても防護服で守られているので、恐さはあったとしても、安全は確保されています。
この状態になれば、予期不安はなくなります。

つまり、予期不安で悩まされている人は、まず、防護服を着て、安全を確保する必要があります。それなしに不安解消はできないのです。

境界線を引く=安全を確保する

神経アプローチも結果的に防護服を着ることと言えますが、境界線アプローチはもっと直接的な防護服です。

そのため、効果を感じやすいです。これまで対処できなかった人たちにも対処できる幅が断然増えたと実感しています。
私は境界線アプローチに加えて、神経アプローチを併用することを取り入れています。

基本的安心感がある人は境界線が自然に引ける

世の中には境界線を一切学ばなくても当たり前に適切な境界線が引ける人がいます。

その人たちは、他者が境界線越えしてきた場合、それがおかしいと分かるので、自然に境界線を引いて守ることができます。
適切な境界線を引くことが感覚的に自然に身についているのです。

自然に境界線が引ける人は、基本的安心感がある人です。

なぜ、自然に境界線が引けるかというと、適切に境界線を引いた養育がなされたからです。

「境界線を引いて育てられた」ということを別の言葉で言うと「適切に尊重されて育てられた」ということです。

幼少期に、自分の存在、思い、感情、ニーズなどが健全に尊重されて育ったため、自然に境界線が引けるのです。
逆に言えば、不適切な境界線に気づけるのです。

境界線を引くことで基本的安心感を高める

しかし、自分の存在、思い、感情、ニーズなどを適切に尊重されずに育つと、基本的安心感が育まれないのと同時に、境界線の引き方が分からないのです。

不適切な境界線が当たり前の状態で育っているので、不適切な境界線越えを受け入れてしまいます。

基本的安心感がある人は、適切な境界線が引けますが、実は逆が大事だと私は考えていて、適切な境界線を引くトレーニングをしていくことで、基本的安心感を上げていくことができるのです。

そして、その方法こそ、私が「境界線専門」として提供しているアプローチになります。

ここが他のカウンセリングサービスとの違いであり、セルフコンパスのカウンセリングの特徴になります。

適切な境界線を引くトレーニングをしていくことをやっていき、蜂から身を守る防護服を作り、その上で、従来の心理カウンセリングアプローチをしていくことをやっていくことにしました。

さらに、神経アプローチも併用して、防護服をより強化していくことを取り入れています。

10年目になってようやく専門が決まった

長年、心理カウンセリングに携わってきましたが、自分の専門を何にするかはカウンセリングを始めた当初から悩んできました。

いろいろ考えて、実践しながらやってきましたが、どれもピンと来ませんでした。不安障害専門をやったり、感情の専門家をやったり、スピリチュアルを取り入れてスピリチュアルの方向に行ったり、ハートで生きる「ハートシフト」を提唱したり、本当にいろいろ揺れましたが、「境界線の専門家」というのが、自分自身一番フィットしていて、すごくスッキリしています。

そして、試行錯誤しながらやってきたことが、結果的に役立っていて、人生は「挑戦して、失敗して、学んで、次に活かす行動をして」の繰り返しだなと実感しています。

今後は「境界線専門カウンセラー」として、心の悩みを持つ人のサポートをやっていきます。適切な境界線を引けるようになるアプローチを中心に、これまでやってきた感情アプローチを加えてやっていきます。

ブログやメルマガも境界線記事を中心に書いていく予定です。

セミナーも境界線セミナーを開催します。適切に境界線を引けるようになるためのノウハウを提供していきます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。


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ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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