カジノ解禁法案が成立する見込み
2016年12月6日カジノ解禁法案が衆議院の本会議で可決されました。
このまま行けば、9日に参議院本会議で可決し、成立するでしょう。
ついに日本でもカジノが解禁になる見込みです。
カジノ解禁法案に反対する理由
私はカジノ解禁に反対ですが、反対の理由はギャンブル依存症(ギャンブル中毒、ギャンブル障害)で苦しむ人が増えることが想定されるからです。
依存症のメカニズム
依存症とは
依存症とは、ある特定の行為を意識では止めたくても止められず続けてしまうことで、日常生活に支障をきたしてしまう状態です。
依存症の対象
依存症の対象はさまざまです。
いずれも快楽や刺激を伴うものであることが分かると思います。
そうじゃないと機能しないからです。
なぜ依存してしまうのか?
なぜ、止められないのかというとそれが必要だからです。
何に必要なのでしょうか?
それは私たちが見たくないもの、感じたくないもののフタとして必要なのです。
依存症の根本原因
下記の記事も参考にしてください。
一過性のトラウマや複雑性トラウマ、継続的なストレスによって、ネガティブな感情エネルギーが蓄積されます。
多少の感情エネルギーであれば簡単に抑えられます。しかし、蓄積されて通常の方法では抑えられなくなると、何らかの方法で抑える必要があります。
快楽や刺激は格好の抑えブタになります。
もし、蓄積された感情エネルギーが大したものではなければ、依存症にまではなりません。
止めるのは難しくありません。
違法なものを除けば、依存対象物自体が悪いわけではありません。
それなしではいられなくなるというのは、抑圧された心の問題があるからです。
刺激が強いほど抑圧ができる
チョコレートと違法薬物では、明らかに後者の方が刺激は強いです。
つまり、フタとしてより機能するのです。
チョコレートがOKなのは、リスクが太るとかカロリーに限定されることです。
もし、太っても平気ならいくら食べても問題ありません。限度はありますが。
違法薬物の問題点
なぜ違法薬物がまずいのでしょうか?
精神や身体に悪影響を与えることと、幻覚で人に危害を与えかねないため、法律で禁止されています。
違法であることをやるのは相当なリスクがあります。
逮捕されて前科がつくとその後の人生はかなり不利になります。薬物使用で逮捕された芸能人は仕事を失っています。
ギャンブルの問題点
ギャンブルはどうかというと、今後合法になれば逮捕されません。
逮捕リスクはなくなる代わりに、金銭的なリスクを負うことになります。
ギャンブルがフタになる仕組み
ギャンブルをすると脳内神経伝達物質のドーパミンが分泌されます。
快楽や幸福感を伴います。
これが心に抑圧している「見たくないネガティブな感情」のフタとなるわけです。
パチンコとカジノの違い
パチンコは公認ギャンブルですね。
パチンコはOKでカジノはまずい理由は賭け金の違いです。
賭け金が大きくなるほど刺激は増えます。
よりドーパミンも出やすくなるでしょう。
つまり、カジノは大金を掛けやすいのです。
ギャンブルは仕組みとして、胴元が勝つようにできています。
やればやるほど負ける仕組みです。
カジノの欠点は短期間で取り返しのつかないほどのお金を失ってしまうことです。
パチンコならば限度があるので、冷静に考えたり、立ち直るための取り組む時間が取れます。
しかし、カジノは短期間で取り返しのつかないことになりかねません。
ギャンブル依存がタチの悪い理由
ギャンブル依存がタチが悪いのは、金銭的な困窮につながることです。
チョコレート依存で太ったり、アルコール依存で健康を損なうことも問題ですが、お金があって生活ができればまだ対処のしようがあります。
金銭的に困窮した場合は立ち直るチャンスをも奪いかねません。
苦しい状況に追い込まれる可能性が高くなる
ギャンブルから生じる刺激に勝てず、手持ちのお金が尽きても止められず、借金を背負い、一発逆転を求めるでしょう。
しかし、確率的にもうまくいかない可能性が高いです。
借金も闇金融に手を出してしまったらあとは転落の一方です。
かなり苦しい人生になるでしょう。
余裕がないときほど失敗する
切羽詰まってくると、判断能力を失います。
調子がよければ近づかなかった怪しいものに手を出してしまいます。
簡単に稼げるとか、すぐに借金を清算できるとか、そんな危ない触れ込みに引っかかってしまい、余計に状況を悪化させます。
そこまで行くと、カウンセリングだけでは追いつきません。
現実の状況をどうにかする必要がありますが、どうにもならなくなっています。
簡単にできるかできないかは大きい
パチンコはまだそういう状況になりにくいです。もちろん、そういう状況になっている人もいます。
しかし、賭け金が大きくなるカジノに比べるとマシです。
海外に行けばカジノはできますが、それが物理的に遠く離れた場所にあるか、行きやすい場所にあるかは大きな違いです。
カジノができることによる経済的メリットを享受する代わりに、社会的な闇が増えることは必然です。
依存対象が軽いうちに適切な心のケアをしてもらいたいと思います。
依存症は心が弱いから起こるものではない
依存症の批判として、心が弱いからだという意見があります。
ギャンブル中毒は意志が弱いからだ、意志が強ければそんなものにハマらない。止められるはずだ。
このような意見です。
しかし、これは大きな間違いです。
意志の問題ではありません。誰もが陥るものなので問題なのです。
人間の性質上、容易に止められません。
ハマるように巧妙に作られているので、止めることは困難です。意志のレベルではありません。
特に、何らかのストレスを抱えていて、抑圧された感情エネルギーが溜まっている人にとっては、格好の抑圧ブタになるので、抜け出せません。
実は本当に心が弱ければ、大事に至る前に問題化するので対処も割と容易です。
心がなまじ強いからこそ、限界まで我慢し、大きなフタが必要になるので問題が大きくなるのです。
そういう意味では、心が強いほど大きな問題になりかねません。
意志の問題とはまったく別問題であることを認識すべきでしょう。
依存症は解決できる問題
依存症の原因は先に説明したように抑圧された感情エネルギーの蓄積なので、そこに向き合って解消すれば解決します。
精神科治療薬では根本解決はできない
精神科治療薬では感情エネルギーを解放することはできません。これも別のフタの役割を果たしているに過ぎません。
現在の精神科や心療内科が本当の意味での受け皿になっていないことが歯がゆいです。
精神科、心療内科で真の原因を解消するツールが取り入れられたらと切に願います。
今は感情エネルギーを直接解放できるツールがあります。
私はEFT/マトリックス・リインプリンティングをオススメしています
なので問題解決が十分可能です。
問題が軽いうちこそ、カウンセリングの対処が必要
依存対象が軽ければ軽いほど、解決も容易です。
この段階でカウンセリングを受けて、抑圧された感情エネルギーを解放すれば、最悪を未然に防げます。
ところが、問題が大きくなればなるほど、難しくなります。
薬物まで手を出していたら、抜けるのは大きな労力が必要です。相当ながんばりが必要です。
闇金融まで手を出していたら、法律の専門家などたくさんの方のサポートが必要でしょう。心理カウンセラーだけではサポートが不十分です。
苦しい生活になればなるほど、余計にネガティブな感情が生まれ、さらに蓄積されることになり、余計にフタが必要になります。
悪循環です。
ここまで来ると個人の努力では手に負えなくなるでしょう。
カウンセリングを受けようにもお金がないために受けられず、這い上がれる可能性が限定されてしまいます。
依存症のメカニズムと真の解決法を知ってもらいたい
そうなるリスクを少なくするためにも、カジノや違法薬物が手に入らない社会であってほしいと思います。
おそらく日本でもカジノは合法化されるでしょう。
心理カウンセラーの立場としては、社会に依存症のメカニズムを啓蒙し、早いうちに原因である蓄積された感情エネルギーに目を向けることを伝えていきたいです。