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他人の不幸を喜ぶ人と同情する人の落とし穴

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他人が不幸なときに取る3つの態度

芸能人が不祥事で叩かれているとき「メシうま」と喜ぶ人たちがいます。
逆に、誰かが苦しんでいるときに同情する人たちがいます。

それ以外だと、中立的な立場にいる人たちでしょうか。

程度はあっても、皆この3つのどこかに属します。

これはどれがよいとか悪いとかではありませんが、どれも行き過ぎるとよくありません。

他人の不幸を喜ぶのがまずいのは分かりやすいですね。

同情が強すぎると、自己犠牲に陥りがちです。

中立が強すぎると、境界線の引き過ぎで無関心になってしまいます。

この記事では、他人の不幸を喜ぶ人と、同情する人について採り上げていきます。

他人の不幸を喜ぶ人

他人の不幸を喜ぶ人がまずい点は、不幸というネガティブなことに、喜びというポジティブなフィードバックを与えている点です。

マイナスにプラスの報酬を与えているので不自然になってしまいます。

自然なのは、プラスの出来事にプラスの反応であり、マイナスの出来事にマイナスの反応です。

但し、他人のマイナスが自分のプラスになるのが自然なケースもあります。

それは、他人が自分の「敵」であるときです。自分にとって害をなす他人のマイナスは、自分のプラスになります。

たとえば、パワハラをする上司が異動になれば、うれしいのが自然です。
ここまでは問題ないのですが、自分に降りかかるマイナスの出来事のダメージが積み重なると、被害者意識が強くなっていきます。

すると、今度は対象となる上司だけではなく、

「対処してくれない会社が悪い」
「助けてくれない同僚が悪い」
「この仕事が悪い」
「自分に能力がないのが悪い」

と、マイナス対象が広がり、やがて

「成功者が悪い」
「権力者が悪い」
「政治家が悪い」
「社会が悪い」
「日本が悪い」

などと、マイナス対象の範囲が大きくなってしまいます。

すると、日本に災害が起こると、自分にとってマイナス対象に、マイナスの出来事が起こっているわけなので、喜びという反応になるのです。

ここまで来ると、普通の人たちから見てみれば、「異常」「行き過ぎ」と感じるレベルになります。避けられてもおかしくありません。

これは自分の首を絞めています。

自分を助けてくれていて、存在を認めてくれている「自分が属する社会やコミュニティー」に対して反抗しているからです。

どうすればよいか?

では、どうすればよいかというと、今説明したプロセスの原因となることに向き合っていけばよいのです。

つまり、心の傷が積もり積もっていることが根っこにあるため、そこを癒やしていくことが必要です。

癒やすプロセスはたくさんのやり方があり、一つのやりかただけで終わるということではありません。とはいえ、たくさんのことをやらなければ癒やせないということでもありません。

大切なのは自分を振り返る力

ここで大事なのは、「自分を振り返る力」だと私は思っています。

自分を振り返る力とは、自分と関係ない他人の不幸を喜んでいるとき、「おかしいぞ」と気づける力です。

それを抑圧することなく、気づくことができれば、今、自分の状態が「ストレスフル」であることが分かります。

ストレスを解消したり、心の傷があれば癒やしていくことをやっていけばよいのです。

他人の不幸に同情する人

今度は、逆に他人の不幸に同情する人について採り上げていきます。

こういう人は、優しく、思いやりがあり、共感力が強い人です。

同情するからこそ、他人の不幸を減らすような、よい活動につながっていくエネルギーになるでしょう。

マイナスに共感するときの注意点

他人のマイナスに対して、共感するときに注意すべき点がいくつかあります。

それは、他人が自分の不幸に共感してくれると、承認欲求が満たされ、それがプラスの報酬になってしまう点がまずあります。

たとえば、残業自慢する人がいますよね。
病気自慢する高齢者もいい例ですね。

残業が行き過ぎているときは、それをまずいと思って是正していかなければなりません。

残業自慢して、それを他者が満たしてくれたら、マイナスにポジティブな報酬を与えられているので、マイナスを強化してしまいます。

つまり、残業をもっとがんばることになります。
それは、本人にとって、長期的に大きなマイナスにつながっていくでしょう。

つらさに共感するのは必要なケースはありますが、マイナス行為に共感すると、それを肯定してしまうことになります。

マイナス行為:自傷や暴力や違法薬物摂取など

エネルギー共鳴

他にも注意点があって、他人の不幸に同情するとき、自分もそのエネルギー状態と共鳴してしまうという点です。

簡単に言えば、その人と同じような心の状態になってしまい、なぜか被害者意識や怒りや自己否定感や無力感などが「一時的に」強くなります。

境界線がしっかり引けている人は問題になることはありませんが、HSPを自覚している人は、気をつけたほうがいいです。

どうすればよいか?

では、どうすればよいかというと、上記のまとめになりますが、次のことが大切です。

  1. 相手のマイナスにポジティブなフィードバックを与えないこと
  2. エネルギー対策をして、境界線をきちんと引くこと

このとき、無理に「同情をしない」ことをするわけではありません。
それは、自分の気持ちの抑圧になってしまうので、どんどん自分の心が分からなくなってしまいます。

他人の不幸を喜んではいけない?

もう一つ大切な点を書いておきます。

それは、他人の不幸に同情するタイプの人の一部に見られますが、「他人の不幸を喜ぶこと」を禁止している人たちです。

これは、よくありません。

先にも書きましたが、自分に害をなす人に不幸が起きたら喜ぶのが自然なのです。

もちろん、その程度が過剰になれば不自然ですが、その気持ちがまったく起こらないのも不自然です。

それをひとくくりに「他者の不幸を喜んではダメ」と禁止してしまうと、自分に害をなす人に対して、不幸につながる行為を禁じてしまいます。

それは、自分を攻撃する許可を相手に与えているようなものです。

抑圧されたエネルギーがモンスター化する

心の状態としては、相手に対する攻撃的エネルギーが潜在意識に抑圧されることになります。
そのエネルギーが心の底でくすぶり、それが大きくなると「モンスター化」します。

それは、自分のコントロール外で、自他に攻撃するという形で現れます。

他責が強い場合、モンスターが自分に憑依して、他者を攻撃します。

普段であればそこまで攻撃しないのに、まさに「憑依」されたかのように自分の理性を失って攻撃してしまうため、あえて「モンスターが憑依」と書きました

逆に自分に攻撃が止まない場合、モンスターが自分を攻撃しています。
それは、潜在意識にある「攻撃的エネルギーの蓄積」が、他者を使って、自分を攻撃させていると言っても差し支えないと思います。

私がカウンセリングをするとき、「なぜか他者から攻撃される目に遭うことが多い人」や「他者から過剰攻撃されている人」はこういったメカニズムになっている可能性も視野に入れて、カウンセリングをしています。もちろん、このメカニズム以外の原因もあります。

思い込みを緩めて、モンスターエネルギーを解消する

この場合、一つの方法として、「他人の不幸を喜ぶことを禁じている」思い込みを緩めることが大切です。
その上で、抑圧されたモンスターエネルギーを適切に解消していくことが必要です。

もう一度言いますが、自分と関係ない他者の不幸を喜ぶことは不自然ですが、自分に危害を加える他人の不幸を喜ぶことは人間として自然に生じる思いです。

一緒くたにしないことです。

もちろん、自分に危害を加えた他者に過度な制裁をすることがよいわけではありません。

しかし、自分に危害を加えることを止めさせる努力はしなければなりません。
それをしないということは、自分を粗末に扱っているということであり、自己愛とは真逆です。

参考になれば幸いです。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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