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がんの常識を変える近藤誠氏の主張

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慶応大学の医師 近藤誠さんの書いた本「医者に殺されない47の心得」が100万部を突破するベストセラーになっています。
この本は読んでいませんが、近藤誠さんの本は数冊読みました。
がんの常識をくつがえしてくれます。

近藤さんの主張は大きく3つにまとめられます。

1.がんの手術は基本的にしないほうがいい。
2.ほとんどのがんに抗がん剤は効かない。
3.がん検診は意味がなく、やらないほうがいい。

がん治療の医学的処置としては、手術、抗がん剤治療、放射線治療があり、がん検診による「早期発見、早期治療」がいわゆる「常識」です。近藤さんはこの常識を180度変える主張をしています。

1.に関しては、あとで説明しますが、末期がんでは手術をしても助からず、早期がんのほとんどがそのまま放置して何も問題ないためにいずれにせよ手術は必要ないということです。手術をして臓器を全部、あるいは一部を切り取るというのは身体にものすごい負担がかかります。たとえば、胃をすべて摘出した患者はご飯粒を一粒飲み込んだだけで突き刺さるような痛みが走るそうです。臓器を切り取るというのは腕や脚を切り取るのと同じくらい日常生活の不便さ、苦痛を強いられるのです。
そのため、近藤さんは一部を除いては手術を否定しています。

2.に関しては、抗がん剤の副作用の強さを指摘します。がん細胞だけを殺してくれる薬はありません。必ず正常細胞も殺してしまいます。そのため、身体にかかる負担が甚大なのです。そして、悪いことに正常細胞よりもがん細胞のほうが抵抗力はあるのです。がん細胞は99%死んでも、1個でも残れば再増殖します。がん細胞をすべて殺す前に、正常な臓器がやられてしまいます。そのため、抗がん剤は苦しむだけで効果はほとんど見込めないと言います。

3.に関しては、早期がんは大きく3つに分けられ、「転移のある進行がん」「転移のない進行がん」「転移もなく大きくもならないがん」があります。このうち「転移もなく大きくもならないがん」は何も問題ないので治療する必要がないと言います。そして、それが早期がんの大部分を占めるそうです。末期がんではどうやっても治らないので治療しないほうが苦しまずにすみます。進行がんの場合は早期がんか末期がんのどちらかに分類されるので、結局手術は必要ないとのことです。
そして、仮にがん検診によって早期にがんが発見されたら、手術や抗がん剤で目いっぱい治療される可能性があり、がん検診をやらないほうがいいと主張します。

つまり、近藤さんは手術も抗がん剤治療も「やったもん損」であり、がん検診なんて受けるなと言います。
そして、がんは手術や抗がん剤治療をしなければ、死ぬ少し前まで普段通りの日常生活が送れ、意識も死の直前まであり、「死ぬ要因としては決して悪くない」と説きます。

これまでの一般常識をくつがえす内容を主張しており、当然反論意見もありますので、やみくもに信じるのもよくないとは思います。たとえば、このような批判記事も見つけました。
また、定期検診を否定するのは行きすぎであると主張する医師たちも少なくないようです。
手術によってよりひどい状況を回避できた例もたくさんあります。

医学的な問題は不勉強なため、なんとも言えませんが、少なくとも臓器摘出手術や抗がん剤治療のリスクの面に光を当てた近藤さんの功績は大きいと思います。
がんになってみなくては分かりませんが、臓器摘出手術や抗がん剤治療はなるべく避けたいと感じました。

ボクのカウンセリングの考え方だと、がんも自分を守るために存在したものと考えます。そのため、悪者扱いはしません。カウンセリングで行っている二極(善と悪)の統合と同様に、がんも受け入れたいなと思います。

死が怖いから、完治の可能性が1%でもあれば、成功率の低い手術や抗がん剤治療をやってしまうのでしょう。しかし、皮肉にも結果的により早く寿命が尽き、残された最後の人生も苦しんで迎えてしまう人が多いという現実…。
それならば、死という絶対に避けられないものをいさぎよく受け入れて、人生の最後のステージは安らかに生きたいものですね。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

POSTED COMMENT

  1. シマ より:

    こんにちは。

    今日の話題、病院で働く私には何とも言えない部分が多いですが、よっし~さんのおっしゃる様に、受け入れる事と、「自分の人生は自分で選択する」事が大事なのかな、と私は思います。

    誰でも「先生に、人にこう言われたから…」で悩んだり揺れたりしちゃいますもんね…。

    何が言いたいのか、またうまくまとまらなかったな(-.-;)

    • 西川佳宏(よっし~) selfcompass より:

      シマさん

      こんにちは。コメントありがとうございます!
      おっしゃりたいこと分かりますよ。
      「自分の人生は自分で選択する」ことが大事ですよね。
      「人生は自分で選択し、その結果を自分で取る」…人生とはとてもシンプルだと思います。
      そのためには、多面的な情報が必要ですね。
      権威がある人に言われるとつい、従ってしまいますよね。
      もちろん、ボクもカウンセラーとして気をつけないとなと思っています。

      情報を吟味したうえで、自分の直感で選択する!
      その結果起こったことも受け入れて、過去を悔やんだり未来を不安視するのではなく、「いま」の選択に注視する。
      自分に良い選択をするには、「恐れや不安」から行うのか、「喜び」から行うのかによって結果は変わると思います。
      「恐れや不安」を見つめて、無意識にある恐れに気づくだけで、喜びを選択しやすくなると思います。
      コメントありがとうございました。

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