エゴ(自我)は私たちの防衛システムです。
エゴの意味は、自分を守るために存在しています。
完璧主義の記事でも説明しましたが、完璧主義は自分を恥や非難から守るための防衛システムです。
自分を守るためにエゴが働くのです。
ある人は他人に対して攻撃的になることで自分を守るかもしれません。
ある人は他人の顔色をうかがい、他人の感情を損ねないことで自分を守るかもしれません。
ある人は逃げることで自分を守るかもしれません。
ある人は自分を責めることで自分を守るかもしれません。
ある人は偽った自分を演じることで自分を守るかもしれません。
人によっていろいろなパターンがあります。また、どのパターンを使うかはケースバイケースです。
どのパターンを多く使うかは個人差があります。それは幼少期に身につけたものが大きく影響しています。
エゴは苦しみを生み出す元になるので、悪者に扱われがちですが、自分を守っているだけです。
結果的に自分を苦しめているかもしれませんが、エゴの意図は自分に優しくしようとしているのです。
ただし、どんなものでも行き過ぎはよくありません。
体内の免疫力だって、高ければいいというものではありません。適切な範囲があるはずです。
免疫力が高すぎるとそれはそれで身体に悪影響を及ぼします。
エゴも同じです。苦しみを生んでいる場合、自分を守る防御システムが過剰なのです。
平和な日本なのに防弾チョッキ着て、マシンガン持って、歩いているようなものです。
不必要に防衛システムが強化されているので、苦しくなるんです。
ちょっとしたことに敏感なんです。すぐに恐怖を感じてしまいます。
この防衛システムを適切に緩めることができれば、苦しみはぐっと減ります。
他人に対する攻撃も減ります。
他人の顔色をうかがうことも減ります。
逃げることも減ります。
自分を責めることも減ります。
偽った自分を演じることも減ります。
そこまでして守る必要がないからです。
じゃあ、この防衛システムをどうやって緩めればいいのかということになります。
そもそも、なぜそんなに強固に守らなければいけないのでしょうか?
守るものが1万円のダイヤだったとします。
どう扱いますか? ひきだしにポイッとしまっておく程度でしょう。
守るものが1億円のダイヤだったらどうでしょう?
金庫にしまうか、安全な場所に保管するはずです。
あなたが守ろうとしているものをよーく観察してみてください。
本当によーく観察して、その正体が分かったとき、
防弾チョッキもマシンガンも必要なかったことが分かり、自然に手放します。
恐怖がないので、自然に防弾チョッキを脱ぎます。
そこを見ないで、エゴは悪いものだからと言って防弾チョッキやマシンガンを取り外そうとしても逆効果であることが分かりますか?
無理に取り外そうとすると、ミサイルまで用意するかもしれませんね。
ホントは平和な世の中なのにね。