ビリーフの重要性
いろんな本やネット情報でビリーフ(信念、思い込み、価値観、べき)の重要性がかなり周知されてきていると思います。
私たちの潜在意識にある気づいていないビリーフが人生に大きな影響を与えています。
なぜかというと、ビリーフに基づいて世界観が作られているからです。
ビリーフ通りの解釈を無意識にやってしまうということです。
ビリーフが解釈を生み、行動を変え、人生を変える
たとえば、世の中は危険なところだというビリーフがあれば、実際に危険に見えてしまいます。
危険のセンサーが鋭くなり、危険な点が目につき、「ほーら、やっぱり危険だ」と思うことがよくあります。
当然、行動も変わります。
安心な場所で行動するのと、海外の危険な場所で行動するのでは、行動がまったく異なってくるでしょう。
解釈が変わり、行動も変わり、その結果としての人生も変わってきます。
セルフイメージがネガティブだと生きづらい
私に関するビリーフを「セルフイメージ」といいます。
このセルフイメージがネガティブであるほど、自己否定感が強くなるので生きるのも苦しくなります。
自己否定するのは当たり前に苦しいです。
自分にとって、生きることを苦しめるビリーフやセルフイメージを変えることを、いろんな本、ブログ、セミナー、カウンセリングなどで聞いてきたかもしれません。
いろんなやり方がありますが、今回の記事はそのやり方を説明するのでなく、もっと前提のあり方について書いていきます。
ビリーフやセルフイメージを変えられる人となかなか変えられない人がいる
カウンセリングをやっていて、同じワークをしていても、ビリーフやセルフイメージを変えられる人となかなか変えられない人がいます。
今回の記事はそこを見ていきます。
ビリーフ形成の特徴
まず、一般論として、ビリーフやセルフイメージは幼少期に作られたものほど強固です。
つまり、変わりにくいものといえます。
私たちのビリーフの集合体(数万あります)を「ビリーフシステム」といいます。
このビリーフシステムは実は6~7歳くらいまでに9割がた完成すると言われています。
この時期までは脳波がデルタ波、シータ波でどんどん吸収する時期です。
6~7歳である程度ビリーフシステムが完成されると、そこから新たに作られるビリーフは、ただ吸収するのではなく、いったん咀嚼して判断してそれを信じるか信じないかを決めています。
つまり、幼少期以降に作られるビリーフは、ある程度の論理的な根拠がないと形成されません。
言い換えると、別の論理的な根拠があれば、ビリーフを手放すことができます。
なので、考え方や見方を変えるやり方(リフレーミングといいます)でビリーフは変えられます。
世界的に主流である心理療法の認知行動療法は、新たな考え方や見方に気づくことでビリーフを緩める方法です(認知療法)。
リフレーミングの限界
ただし、これにも限界があって、6~7歳以前に作られたビリーフは、根拠なく吸収されたものなので、「分かっているけれど変えられない」性質のものです。
もちろん、リフレーミングでも地道にやっていくと幼少期のビリーフでも変わってきます。
ただ、根気強さが必要です。
私がやっている(習った)アプローチは、リフレーミングよりももっと深いレベルを扱います。
思いではなく感情や感覚にアプローチするやり方
そのやり方とは、ビリーフが作られたときの感情にアプローチします。
ネガティブなセルフイメージやビリーフが作られたときは、必ず傷ついた経験があります。
そのときの感情を取ることによって、セルフイメージやビリーフを緩めます。
また、どういう感情か分からないような身体感覚にもアプローチしていきます。
リフレーミングよりも何倍も効果があると実感していますが、それでも、潜在意識の深いところにあるコアビリーフは緩むのに時間がかかります。
長年それが無意識の指針になっているので、なかなか手放せません。
長年のくせを変えるようなものです。
とはいえ、それを意識化し、くせを変えるようにじっくり取り組んでいけば必ず緩んできます。
これが一般論です。
それでもビリーフがなかなか変わらないケース
ところが、カウンセリングをしていく中で、本来ならすんなり変わってもいいはずのビリーフがなかなか変わらない人がいます。
そういう人は当然なかなか変化が起きません。
浅いレベルのビリーフすら緩まないのであれば、深いレベルのものは尚更です。
ある意味頑固です。
自分の信じていることに固執しています。
「ビリーフは簡単に書き変わらない」というビリーフがあるからかもしれません。
私が今書いた、「幼少期以前のビリーフはなかなか変わらない」というのも一つのビリーフです。
これは一般論ではそういわれていますが、反例もあります。
どんな人が言う言葉であっても、科学的なことであっても、やみくもに信じるのではなく、分からないものは結論保留としておくとよいでしょう。
柔軟な姿勢が大切です。
自分の中の「正しさ」が手放せない
そして、自分の信じていることに固執してしまう理由の一つが、自分の中で「正しさ」が必要であるということです。
もし、潜在意識では「不安」がたくさんあった場合、何らかの安定、安心が必要です。
その安定・安心を何かに求める必要があります。
そこを「正しさ」に求めるのです。
宗教的価値観なんて典型的です。
特に不安や恐怖を植え付けるような新興宗教は、教団の価値観によって指針を得て、安定感、安心感を得ているので、なかなか手放せません。
すべての宗教を否定しているわけではありません。一例として挙げただけです
自分の中で不安を抱えている要因はたくさんありますが、一般的に主要因といわれるのが幼少期の養育環境です。
養育環境が悪く、両親との愛着が不十分な場合(愛着障害)、自分の中に十分な安心感が形成されません。
すると、何らかのものを安心感のよりどころにせざるを得なくなります。
それが自分のビリーフだとしたら、なかなか手放せないのも無理はありません。
手放すと不安定になってしまうからです。
感情や感覚解放だけでなく安心感をもたらすワークも必要
カウンセリングでは安心感を入れることも同時にやっていきます。
カウンセリングだけではなく、自己ワークも大切です。
カウンセリングの宿題として、安心感を入れるワークを継続的にやってもらうこともあります。
なかなかビリーフが手放せない人、頑固な人は、自分が固執しているものがどこから来ているのかを見つめていくことをオススメします。
そこが見えてくると、ビリーフの正しさではなく、正しさ自体にしがみついていることを求めているということが分かると思います。
正しい指針が単に欲しかっただけだったんだと分かります。
そうすると、自分が信じていたことにだんだんひびが入ってきます。
揺らいできます。
その過程はしんどいかもしれませんが、必要なプロセスでしょう。
どんなビリーフを信じようが自由であり、本当はただ選べばいいだけ。
そして、正しさに頼らなくても、自分を信じることができれば、安心感を外に求める必要は少なくなります。
よっし~さん…こんばんは。
またまた隆司です(^^;)
僕は以前、何年ものあいだ花粉症に苦しんでいた時代がありました。特に目の症状が酷く、年々酷くなる一方で、これ以上悪くなりようがないというところまで悪化していました。
ところが、ある日こんなことを考えてみたんです。これ以上悪くなりようがないのなら、後は良くなる一方なのではないかと…
なんの根拠もない発想の転換です(笑)
すると不思議なことに、日を追う毎に症状は和らぎ、ついに翌年にはほぼ症状は出なくなったんです。勿論それ以降から現在も大丈夫です。
長年苦しんだ花粉症の症状がなぜ?と、その当時は不思議でたまりませんでしたが、ある時に気づいたんです。
潜在意識にある、「花粉症は悪」という記憶が削除されて、免疫システムの過剰反応をなだらかにする、新たな思考が無意識にインストールされたのではないかと…
これって、ビリーフが外れことにより自然治癒力が高まった証しですよね?!あまりにもあっさりと外れてしまって自分でも驚きました。
病は気からと言いますが、人間とは本当に不思議な生き物だと実感しました。
それから、幼少期に形成されたビリーフは数知れないですよね。EFTやMRを知るようになってから、尚さら幼少期の僕自身の感情を思い出しています。
よっし~さん…今回もありがとうございました。
隆司
隆司さん、こんばんは。いつもありがとうございます!
花粉症のシェアありがとうございます♪
すごいですね!
発想も素晴らしい♪♪
「花粉症は悪」のビリーフが外れたせいで自然治癒力が高まったという仮説、そうかもしれません!
ブログではわかりやすくするために体系的に書いていますが、ビリーフと現実の影響の因果関係はよく分からないものもたくさんあることを実感しています。
分かっているのは、ビリーフの影響力は相当大きいこと!
隆司さんの事例も影響力の大きさを感じました。
とても参考になりました。
ありがとうございます。
よっし~(西川佳宏)
私のビリーフ: 真理について
自分の頭で考えて、見つかった物がこの世で
唯一確かなものなんだよ。
俺には分かる。
その他は、みなゴミ。クズ。排泄物の類い。
写真家が撮影した美しい風景。
だが、カメラがあっても、できない事がある。
それは
その美しい地上の風景を想像した神の存在を知ることだ。
そして美に接することができる自分が生きている事に対する感謝の念を忘れない事。
それが肝心。
だと、我思う。
何かを思い違いをしていたら、ご容赦下さい。