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罪悪感の心理

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罪悪感は、「無価値感」と並んで、あらゆる悩みの根源的な原因であると言われています。
あらゆる問題を深く掘り下げていくと、このどちらかに行きつくことが多いです。
※罪悪感についての詳しい内容は過去のセミナーで説明しました。

罪悪感を強く持つ人は、自分に罰を与える人生を送ってしまいます。
罪悪感があるとどういう行動を取るかについては、たくさんのパターンがあるのでブログでは紹介しきれませんが、大きく言うと、自分を罰する行為を無意識に行います。
そのため、人生はとても苦しいものになります。
たとえば、人身事故の加害者になったと想定すると、罪悪感を持つ苦しさが分かると思います。「幸せになってはいけないのではないか」、「楽しんではいけない」、「罪を償わなければいけない」…そんなふうに思い、行動するでしょう。

無意識の罪悪感を持つ一つの要因が、幼児期に愛情が満たされなかったことです。愛してもらえない理由を「私が悪いからだ」と思ってしまうからです。※もちろんこのケースだけではありません。
そして、こう思う要因として、親のしつけの仕方があります。
親が「善悪」を利用してしつけた場合、どうしても子どもは罪悪感を持ちやすくなります。

たとえば、「おもちゃを片づけない子は悪い子」と言って、おもちゃを片づけさせようとします。
そして、おもちゃを片づけたら「いい子ねぇ」と褒めます。

すると子どもは「条件を満たさなければ、愛されない」と思ってしまいます。
いわゆる「いい子」は、親の愛を得ようとして、親が望む子どもになろうとします。これが行き過ぎると、反抗期のギャップがひどくなったり(引きこもりや暴力など)、大人になってから苦しんだりします。
善悪でしつけられた子どもは、恐れや不安や罪悪感を回避するために行動する習慣がついています。行動基準が「喜び」や「ハート」ではなく、「恐れ」や「不安」のため、人生がつまらなく、苦しくなります。

無条件で愛された子どもは、自分を無条件で愛しやすくなるので、基本的な自己愛が高く、幸福度も高いです。自分と自分の人生を信頼できます。そのため、自分のハートや喜びから行動ができます。

しつけについ「善悪」を利用してしまうのは訳があります。子どもはなかなか言うことを聞かないからです。子どもは自分のしたいことをわがままに主張するので、大人も疲れてしまいます。大人はいろいろやることがあって忙しいですから、ついつい、しつけが楽な「善悪」を利用してしまいます。「善悪」のルールを作り、不安や恐れや罪悪感を刺激して、行動させます。その方が子どもは従いやすくなります。また、善悪のルールを作ると、親が悪者にならなくてすむので、責任転嫁にもなるのです。

このブログを見てくださっているかたは、子育てをされている方や子育てが終わっている方もいらっしゃるでしょう。「私は善悪でしつけてしまった。どうしよう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ボクは罪悪感を感じさせるために書いているわけではなく、もし、罪悪感を感じたなら、それは1ミリも感じる必要はないと言いたいです。
子どもの頃に傷を負うことや、自己愛の不足を感じることも、健全な自我の発達において必要なプロセスです。本人にとって必要だから起こったことであり、子育てに間違いなど何もありません。
ですから、済んだ子育てに罪悪感を感じる必要はありません。

ただ、現在、子育ての最中、あるいはこれから子育てをされる方は、できるだけ子どものしつけに善悪を利用しないやり方をオススメします。※やってはいけないというわけではありません。

どうすればいいかと言うと、ただストレートにしてほしいことを伝えればよいのです。片づけの例で言えば、「ママは○○ちゃんにおもちゃを片づけてほしいの」「おもちゃを片づけてちょうだい」と、要望をストレートに伝えればよいのです。自分の要望を率直に、根気強く子どもに伝えます。
仮に悪いことをした場合は、行為を叱り、人格は否定しないことです。

そして、善悪のしつけで育てられて、罪悪感を持っている方や自己愛が低いと感じられている方も、悲観したり、心配する必要はありません。「私は悪い人間だ」「私は愛されない存在だ」「私は価値のない存在だ」…そんな誤解はカウンセリングで解くことができますから。
過去に思い込んだ「セルフイメージ」は書き換えることができます。
私が使っているマトリックス・リインプリンティングというセラピーテクニックは、過去の記憶を書き換えることができるので、ネガティブな思い込みを変えることができます。もちろん、この方法だけではなく、世の中には色々な癒しのテクニックがあります。
ですから、自分を変えられますので悲観したり、心配する必要はないですよ。

東京都新宿区(大江戸線牛込柳町徒歩1分)にてカウンセリングセッションを行っています。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

POSTED COMMENT

  1. 登志 より:

    初めまして。ご縁があり、よっしーさんの記事を大変興味深く読ませていただいています。非常にわかりやすく書いてくださっているので、そうだったのかという気づきもたくさんありました。苦しい境地におりますので助かっています。ありがとうございます。

    分からないことがあるので質問したいのですがよろしいでしょうか?

    今年初めに最悪な形で恋人(同じ職場の上司)と別れました。
    下に彼に言われた一部を書き出しました。
    彼はどうしてこんなことを言ったのでしょう?
    彼自身が小さい頃否定されて育ったからでしょうか?
    それとも溺愛されたからでしょうか?
    その両方?

    1)英語の話はするな
    2)音楽はわからない。音楽の話はするな

    ※英語も音楽も幼少期から携わってきた私の得意分野です

    3)二人に関係のない話はするな
    4)存在感を消しておとなしく仕事して
    5)iphoneは嫌いだ。ドコモに替えろ

    ドコモに替えたら・・・

    6)友人に新しい携帯番号は知らせるな
    7)携帯から会社に電話してくるな(ナンバーディスプレイで他の人に番号が知れるからとのこと)
    8)女子会へ行くのは損だ。あなたが思うほど周りの人はあなたのことを思っていない。
    9)付き合いは続けるけど、あなたにこの仕事は向いてない。転職した方がいい。会社を辞めないと付き合わない。

    納得できないまま退職すると

    10)しばらく距離を置こう。

    ええ???と会社の近くに行ってみると、

    11)会社の周りをうろうろするな。迷惑です。もう終わりです。

    ※彼に叩かれたこともあります。音楽の繰り返し記号の話をしたからです。

    別れたいならそう話してくれれば、まだここまでドロドロしなかったと思うのですが、、、、色々な意味で、自分にがっかりしてしまいます、、。彼は、何か過去からの辛い事情を抱えていそうだと、私なりに察知しておりました。なのでできるだけ否定せず、彼の言うとおりにしようとしたため、自分がおかしくなってしまいました。

    彼を誉めたり、素敵だって伝えました。(本心からです)でもうまく伝わりませんでした。

    私は、、、
    よっしーさんに彼がいかにひどい人かを分って頂いて自分の価値を上げたいのでしょうか、、、?
    どっちにしても、なんだか悲しいです。

    長くなりすみません。
    どうぞよろしくお願いいたします。

    • 西川佳宏(よっし~) selfcompass より:

      登志さま

      はじめまして。カウンセラーよっし~こと西川佳宏と申します。

      ブログを読んでくださりありがとうございます。
      分かりやすいとおっしゃっていただき、とてもうれしいです。

      さて、ご質問ですが、コメントでの返信では難しいというのが正直なところです。
      また、彼がどうしてこんなことを言ったのかは分かりません。
      彼の心理分析は私にはできません。

      大切なことは、登志さまがどうしたいかということです。

      推測ですが、登志さまは今回の失恋でショックを受けておられ、まだそのときの傷を引きずっておられるのでしょう。
      だから、私にこのような質問をしているのだと思います。

      前向きに次の恋愛に進められれば、このときのこともあまり気にならなくなるかもしれません。
      過去の傷を癒す方法はブログにも書いてありますが、EFTなどのツールを使うことをオススメします。
      正直、カウンセリングセッションを受けるのが一番早いです。

      自分が傷つくことをされたとき、彼に対して怒りを抱いたり、悲しみや絶望感などの感情を抱くのは自然なことです。
      それをいかに自分に許すかが抜け出すカギになります。
      しっかり感情を感じれば、自然に考え方が変わってきます。
      「まあいっか」と思えたり、「気にしてもしょうがないかな」と思えたりします。

      彼のことをひどいと思うことはなにも問題ありません。
      イメージの中で彼を出して、さんざん罵ってみてください。

      参考になれば幸いです。

      カウンセラーよっし~

  2. 登志 より:

    よっしーさま。ご親切に回答して下さりありがとうございました。個人的な悩みを不躾に書いてしまいすみませんでした!

    今彼を、ボッコボコに殴りたいのと、深い愛情で包みたいのと、その両方をいったり来たりしてます。

    まずは自分を立て直す。
    これまで良い子でいるために人を憎むことを禁止してきてしまい、怒ることは私にとっては大変な作業ですが、よっしーさんのお陰で少しずつ怒ることを自分に許可していけそうです。怒ってよーし!

    これからも、よっしーさんのブログも読ませていただきながら、ここから成長していけたらと思います。
    ありがとうございました!

    • 西川佳宏(よっし~) selfcompass より:

      登志さま

      なるほど、人を憎むことを禁止してこられたのですね。
      私自身のテーマでもありますが、自分をもっと大切に扱うことができれば、心地よく過ごせます。

      自分を大切に扱うとは、他人にも自分を粗末に扱うことをさせないということです。
      彼に対してひどい扱いを受けたならば、自分の気持ちをハッキリ言う、怒る、表現することも大切です。
      もちろん、アサーティブに言うことが望ましいですが、我慢しすぎることは両者にとって良くないでしょう。

      登志さまはおそらく我慢・犠牲が多かったのではないかと推測します。
      そこには、深いところで恐怖があるはずです。
      ご自身が怒るとかきちんと表現するよりも、我慢した方がマシだからそっちの行動を選んでいるわけです。
      ここの恐怖を取ってあげることがカギになります。

      そして、怒りと愛情の相反する気持ちがあることはよく分かります。
      怒りを持ちながら、「彼を受け入れなきゃ」とか「そうはいっても彼もいいところあったし」と思おうとしても
      なかなかしっくりこないはずです。一時的にしか受け入れられないと思います。
      まずは、怒りを解放することです。
      そうすることで、もう一方の愛情が自然に強くなり、感謝とともに彼を手放すことができるでしょう。
      また次の素晴らしい出会いが待ってますよ♪

      カウンセラーよっし~

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