ボクは、いわゆる成功哲学や引き寄せの法則をあまり肯定的に思っていないので、そんな記事を過去にもいくつか書いています。
こちらの5つの記事はオススメです。
願望実現(成功法則)の落とし穴 その1~願望実現しない理由
願望実現(成功法則)の落とし穴 その2~願望実現しない理由
願望実現(成功法則)の落とし穴 その3~願望実現する方法
願望実現(成功法則)の落とし穴 その4~願望実現=幸せの幻想
願望実現(成功法則)の落とし穴 その5~幸せになれる方法
今日の記事もさらに書いていきますが、なぜ書くかというのはやはり誤解している方が多いからです。
誤解していても大して問題にならなければ特に取り扱うことはありませんが、苦しみにつながっているから何度も書かないとなと思っています。
このブログを読んでくださっている方は、潜在意識がパワーを持っているのはご存じだと思います。
よく言われるのが「気づいている意識は4%で、気づいていない意識(潜在意識)が96%で、潜在意識のほうが情報処理能力は圧倒的に高く、潜在意識が私たちを支配している」
という類のことです。
これは私も支持しています。
ただ、だからと言って潜在意識に魔法のようなパワーがあるわけではありません。
たとえば、無意識の自分のコアビリーフ(中核的信念:自分の人生に大きな影響を与えている信念)が「私はどんな状況も対処できる力がある」だった場合、自分への信頼感が強いので、困難に直面してもへこたれないし、努力やチャレンジも多くなり、結果的に恵まれた状況になる可能性は高いでしょう。
逆に無意識の自分のコアビリーフが「私は無力で社会は危険な場所だ」だった場合、自分に自信がなく、さらに世の中に対する恐怖があるので、生きることがかなり苦しいと感じるでしょう。恐怖ベースで、恐怖を回避する生き方になります。さらに自分に自信がなければ現状も打開できず、悶々と苦しむことになるでしょう。
このような意味で私たちを支配しているといえます。
特に「無意識」であれば自分が気づかないで行動しているので余計に「支配」という言葉が当てはまるでしょう。
ただ、このことを拡大解釈して、潜在意識にはあたかも魔法のような力があると説明している人もいます。
たとえばこのようなものがあります。
「潜在意識の法則をマスターすれば、願いがかなう」
「潜在意識の法則をマスターすれば、悪いことは起こらなくなる」
タチが悪いのが、このような主張をしている人たちは、心の仕組みの事実を巧妙にミックスさせている点です。
9割くらいは心理学をベースにしているので1割嘘があっても信じてしまうのですね。
そしてたいていは「潜在意識の法則」とやらをマスターするのに何十万とかかるようです。
ボクは、潜在意識の法則をマスターすれば思考を現実化できたり、願いがかなうことができるというのはありえないと思っています。
それを信じてしまうことで一番向かい合うべき問題を避けてしまうのです。
裏を返せば、一番向かい合いたくない問題を避けるために自ら飛びついているとも言えるでしょう。
どういうことかというと、
たとえば、奥さんに出て行かれたとします。
万策尽きて、潜在意識の法則に出会い、それにすがったとします。
すると、本当の苦しみに向き合わずに済みます。
奥さんに出て行かれてみじめで孤独で無力で無価値な私を感じずに済みます。
だから、一時的にはメリットはあります。
しかし、実際には奥さんは戻ってきません。
一番奥にある苦しい感情を抑圧したまま、現実逃避をしているようなものです。
抑圧するとかえって苦しくなるので、余計苦しみを長引かせることになります。
苦しみを長引かせない方法は、一番向かい合いたくない問題(感情)に早く向き合うということに尽きます。
この例では、奥さんに出て行かれたときの苦しい感情(怒り、悲しみ、絶望感、無価値感、無力感、孤独感、みじめさ、あきらめ、不安、恐怖などたくさんあるでしょう)を恐れずに感じるということです。
それを避けることはできません。だって苦しいのは当たり前だからです。
時間はかかると思いますが、何日か何週間か十分に落ちきって感情を十分に消化できたら、自然に前向きになります。
もし、このときEFTなどのセラピーを知っていれば、かなり力になってくれるでしょう。
たとえて言えば、10km走るところを自転車(セラピー)が使えるみたいな感じです(いつも例えが下手ですいません)。
叶わない希望を持たせるのは酷な話です。
だからボクは嫌いです。
もちろん、叶う願いもあるでしょう。しかしながら現実には叶わないことが大半です。
その理由は山ほどあるはずで、それを潜在意識のみに帰するのはあまりに乱暴すぎます。
しかし、希望や願望が強すぎるとどうしても冷静な判断ができなくなります(希望や願望の裏には恐れもあります)。
ある意味すがってしまうのですね。
人生にはいろんなことが起こります。自分にとって都合の良いことばかりではありません。
都合の悪いことの方がたくさん起こるかもしれません。
でも、かなりの部分でそれはコントロールできないことです。
だからといって何もするなと言っているわけではありません。
コントロールできる部分はたくさんあります。
でも、コントロールできる限界があることも知っておかなければいけません。
ところが、願いがかなうとか、現実化する系のお話は、自分のコントロールできる範囲がそれ以上にあると錯覚させてしまうのです。
そうなると無駄な努力で終わります。
無駄な努力だけで済まずに、消化できていない抑圧した感情に長く苦しむことになります。
残念なお知らせですが、簡単に人生を自分の都合の良いように変化させる方法はないようです。
ですが、都合が悪い状況が起こっても、自己信頼感があるかないかで苦しみは大きく違います。
なので、そこにアプローチした方がよっぽど努力が報われると思いますよ。
次回も関連記事を書きます。
マーフィーの本にも書いてありますが「現実は厳しい」という考えが心のブレーキをかけているようです。
成功事例の中では借金だらけの人が家を手に入れたりモテない人に恋人が出来たりなど成功事例も数多くあります。
解釈はありますが固定概念や唯物論的解釈のみもどうかと思います。
潜在意識は客観的情勢を関係なく実現できるようです。
否定する人は実現できなかったからであり成功者の殆どは潜在意識について共通の事を言う事実はどうでしょうか?
私の考えですが潜在意識の成功の法則自体は本当だが活用するのは簡単ではないというスタンスです。
通りすがりさま
こんにちは。よっし~こと西川佳宏と申します。
ブログを見てくださってありがとうございます。
また、オススメ本も紹介してくださってありがとうございます。
通りすがりさまは「潜在意識の成功の法則自体は本当だが活用するのは簡単ではないというスタンス」なのですね。
そうかもしれませんね。
ただ、仮にそうだとしても、個人的にはその信念を緩めたいと思ってこの記事を書きました。
なぜなら、潜在意識の成功の法則を信じていて余計に苦しんでいる人が多いからです。
通りすがりさまがこの法則を信じることで苦しんでいなければ私の主張は無視していただいて構いません。
カウンセラーよっし~
ジョセフマーフィーの植西聰著書の本がお勧めです。
行動の大切さやブログ主さんの指摘についての答えのような事が書いてあります。
解釈はいろいろあると思いますがザ・シークレットのようなトンデモ系ではないと思います。
自分の成功例は上がり症の克服です。
学生の時から社会人に入ってもどもりが怖く上がり症が治らなくお客様の対応にも困っていました。
しかし友人にジョセフマーフィーの本を紹介され半信半疑ながら『願いを9割実現するマーフィーの法則』を買い読んで説得力を感じて読んで寝る前に自身のついた自分をイメージしました。すると徐々によくなっていく自分の夢を見てその日から意識してお客様対応しました。
三カ月がたった後は完全にではないですが先輩に変化を感心してもらいました。
自分の経験ですが潜在意識に届くときそうでない境界は漠然にイメージだけでは叶わないですがイメージしてそのイメージが夢に出てきてその夢が起きたあとでも鮮明に残っているのが実現のヒントだと思います。
願えばかなう、こんな夢のある、ロマンチックなことが
現実に起こってほしいと思うものです。
私は、幼いころから自分が建築家になりたいと願っていたものです
母子家庭で育ち、貧乏で大学もいかせてもらえなかったものが、
難関一級建築士を一発合格して、その才能を生かして、仕事をして
世間一般的には大金といわれる年収を得ることができ、次々と
大手企業の転職もでき、それをも、退職して独立しているものです。
女性です。
幼いころは、普通に考えて、無理だとおもうことが、自分の願い、潜在意識にすりこむことで、できる範囲の努力で、実現することができました。
もちろん努力は必要です。でも潜在意識が願いをかなえるために何をするべきかを教え、チャンスやチャレンジを与え、それに向かって努力することでかなえられると思います。
この法則はあっていると思います。
注文住宅の技術営業で1000三つという言葉がありますが、
営業成績に困った私が、展示場の店先に立ち、どなたかお客様が私宛てに来て、お家を買いたいと言ってくださらないか、と願ったことがありました。
土地も購入して、ローンもとおって、注文住宅となるとお金持ちの方しかむりかも、あの方、あの方なら買えるかも、
しかし、他府県にすまわれており、一度お断りされている、、、
ありえないかもしれないが、今すぐここにきて、私に、「お家を買いたいのです」と言って欲しいと思うと、その1,2分後に、
その方が目の前に現れ、次の言葉が「あなたにお家を買いたいのです」
とのことでした。
他府県から、たくさんの展示場をめぐり、第二の私を探されたようです。
私のつとめていた会社が安売りやすもんのイメージがあり嫌だったから
らしいのですが、。。。
たくさんの展示場をめぐり、第二の私はおらず、結果、嫌な会社でも、
私を信用して、契約をしてくださりました。
このようなことが、何度か私には経験があります。。
願いがかなったこさま
コメントありがとうございます。
願いがかなったこさまは願いがかなったのですね。
それはよかったですね。
また、おっしゃるようなこともあるのは私も承知しております。
但し、そのメカニズムがあまりにブラックボックスのため、
再現性がないのと、多くの方があまりにそのメカニズムをシンプルに解釈しています。
たとえば、引き寄せの法則のようにポジティブなことを考えるとポジティブな出来事がやってくるとか。
そうすると、ネガティブなことを考えることを抑圧します。
そうすることで、余計にそのことにとらわれ、逆に苦しんでいる人が大勢います。
クライアントさんにも多くいらっしゃったので、その誤解を解くために書いています。
願いをかなえたいという思いはごく自然であり、それを祈るのもよいでしょう。
ですが、祈ればかなうとか、イメージすれば実現するとか、
それはあまりに飛躍しすぎていて、実際に願いがかなったことがそのせいかどうかは検証できません。
そして、それが「法則」であれば、再現性があるはずなのに
多くの人に再現性がないのです。
潜在意識の力は非常に大きいものだと私自身思っています。
人生を創っていると言っても過言ではありません。
しかし、その因果関係の認識の仕方が私には非常に疑問に思う考え方であふれていると感じています。
そのためにこういう意見を書かせていただきました。
よっし~(西川佳宏)