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怒り・反抗心・ライオン性を大切にしよう!

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前回のブログで、ニーチェの超人思想を紹介しました。

主体的に生きる~ニーチェの超人思想から~主体者意識を持って生きる 主体者意識を持って生きる。つまり、「自分が人生の主体者だ」という認識をもって人生を生きることについて記事...

ニーチェの思想は人によって好き嫌いあると思いますが、真面目なタイプはニーチェの思想に惹かれるのではないでしょうか。

ニーチェの言葉はエネルギーが強く、枠から抜け出すことへの勇気がもらえます。

日本人は真面目でルールを守るタイプの国民性ですので、ニーチェが受け入れられやすい土壌かもしれません。

ニーチェが説く、超人への3段階の変化は、ラクダ→獅子→幼子の順番です。

ここで大切だと私が感じるのは、獅子への移行をすっ飛ばさないことです。

獅子を十分やりきるということです。

反抗期が必要な子ども

子どもは反抗期がありますが、反抗期がものすごく大事です。

反抗期は親からの自立のプロセスで、自我の成熟やアイデンティティの確立を促すものです。

それがなければ、精神的に親に依存してしまいます。

親に飼われたラクダのまま、身体だけが成長することになります。

反抗期の子どもへの対処法

ブログテーマからズレますが、大切なことなので反抗期の子どもへの対処法を書いておきます。

結論から言うと、過度に抑え込まず、過度に受容せず、見守ることが大切です。

見守るというのは、関心を持たないということではありません。
子どもに愛や関心を持ちつつも、きちんと境界線を引いて、見守ることが大切です。

反抗期の子どもに対して、「力で抑え込む」という父性的なアプローチ、「言うことを聞いてあげる」という母性的なアプローチの両方とも過度にならないようにする必要があります。

反抗は成長のための必要なプロセスで、それを押さえこむと、ライオン性(父性・自立)が抑圧されてしまいます。

逆に、親が育て方を反省して、愛情を注ぐケースは、子どもがわがままになってしまうだけです。
それは子どもの「精神的幼児性」を育む結果となり、逆効果です。

そうなると、子どもが甘え、依存的、無力的になります。
自分で生きる力が弱くなり、それが顕著に出ると引きこもりになってしまいます。

ライオン性を抑えられるとどうなる?

必要な反抗、怒りを抑えられると、ライオン性が発揮されないまま、意識の一部に抑圧されることになります。

大きく二つの苦しみのパターンがあると思っています。

怒りや反抗心が常にあるケース

一つが、反抗や怒りの火種がいつもくすぶっているケースです。

  • ずっと親への恨みが取れない
  • 被害者意識が拭えない
  • いつまでもネチネチ執着してしまう

怒りや反抗心が常に出ているので、怒りや反抗心を抑圧していないように思われますが、そうではありません。

反抗期が抑圧されずに終われば、短期で次の段階に移行します。
しかし、必要な反抗期が抑圧されたために、違う形でずっと反抗期が続いている状態がこのケースです。

そもそも、ずっと怒りが消えないというのは何かがおかしいと思ったほうがよいです。

反発したい時期に、きちんと反発できれば、精神が成長して、相手の立場も理解できるようになります。

すると、反発心も消えます。

しかし、この反発心を抑えられると、精神が成長せず、相手の立場が分からないまま、ずっと恨んでいる状態になります。

怒りを他者にぶちまけている人は、基本的に相手の立場をまったく考えられない精神状態です。

相手がどう思うかということが考えられないのです。

精神的には未成熟です。

だからと言って、今度は怒りを抑圧してしまうと、ライオン性を出せないまま成長してしまうことになります。

これが、反抗や怒りを強く抑圧して、獅子をすっ飛ばして、幼子に移行するケースです。

怒りや反抗心がまったくないケース(超抑圧)

このケースがいい子ちゃんに多いと感じています。

母性が強く、一見精神的に成熟している子どもや大人です。

性格的には、純粋で、優しく、黒い部分が少ないです。

人間って、黒い部分ってあるじゃないですか。

卑怯な面、攻撃したくなる面、隠したくなる面とか。

そういうのが、性格的にほとんど見られないような人です。

強迫性障害の原因仮説

余談ですが、私は強迫性障害の原因は、怒りや反抗心を超抑圧していることが原因ではないかと感じています。

ライオン性の超強力な抑圧が、強迫観念の原因になっているように思います。

もちろん、これは私の仮説に過ぎません。

心理カウンセラーとして、強迫性障害と心理セラピーとの相性の悪さを実感していましたが、この仮説通りならば、心理セラピーでは効果が薄いのも理解できます。

ライオン性を引き出すアプローチが必要だと考えています。

うつになるケース

怒りや反抗心が表面的にあって、それが他者に強制的に抑圧される、もしくは、自己否定や罪悪感によって強制的に抑圧されると、うつになると私は考えています。

この場合、抑圧になっている原因を解消し、怒りや反抗心をきちんと表出させる必要があります。

うつになるケースはこれ以外にもたくさんの原因・パターンがあります

いい人、真面目な人、がんばる人ほどうつになる

いい人ほど苦労や負担を抱えて苦しんでいたり、真面目でがんばり屋さんほど無理して体調崩したりして、うつになって休職したり、会社を辞めたりするケースを多々見てきましたが、理不尽だなぁと思うわけですよ。

逆に、責任感が乏しくて、口だけうまくて出世して、ストレス少なく、体はぴんぴんしている人もいるわけじゃないですか。

理不尽さを怒る

いい人、真面目な人は、この理不尽さをすごく感じていると思うんですよね。

この理不尽さは、怒りや反抗心の原動力になると思います。

ぜひ、怒りや反抗心を表出させてください。

そうすると、ラクダをやるのがバカらしくなって、もっと緩く生きることができます。
もっと、自分がどうしたいかを大切にすることができます。

ライオン性を引き出す

ライオン性を抑圧している人のライオン性を引き出すのは、精神を健全に成長させるうえで重要なことです。

表面的には、怒りや反抗心って、エネルギーが悪いですよね。

そして、怒りや反抗心の被害者だった人たちは、「怒りや反抗心」という手段そのものに嫌悪感を抱いているわけです。

親が怒りで子どもを抑え込む、という育て方をされてきた人は、その手段が許せません。

だからこそ、抑圧しちゃうんです。

そして、そういう人たちって、母性が強く、優しくて、繊細。

ゆえに、他者の怒りのエネルギーに敏感で、自分がそれを使おうとは思わないでしょう。

または、母性へのあこがれもあるかもしれません。

「無条件の愛」「受容」「ありのままでいい」「内なる平和」…といった母性のキラキラワードに惹かれる人たちは、母性へ偏り過ぎてしまう傾向があります。

私自身がそうだったからよく分かります。

母性的な人ほど、ライオン性を抑圧しがちなので、そういう人たちは、ライオン性の抑圧を解き放つことが課題なのです。

ライオン性を引き出す人とそうでない人

今回のブログメッセージは万人向けではありません。

母性が強く、ライオン性を抑圧してきた人たちへのメッセージです。

逆に、怒りや反抗心が抑えられなくて、ライオン性が暴走している人は、きちんと抑圧したり、内面的に消化することが必要になります。

そもそもライオン性を抑圧できない人もいれば、ライオン性を抑圧しすぎた結果、ライオン性が暴走している人もいて、両者は対処法が異なるため、区別が必要です。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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