自然な状態とは?
前回の記事「自然体の自分でいることを妨げているもの その1」で、自然な状態はどんな状態かを説明しました。
私が今思うのは、偏りがないこと、バランスが取れていることです。
執着が不自然を生む
私たちは何らかの執着をしています。
好き嫌いは執着です。
自分が嫌いな要素がたくさん(強く)あるほど、執着は大きくなります。
その部分を自己否定したり、そうならないようにしようとしたり、否が応でもそこに振り回されます。
執着こそが不自然を生みます。
一方に偏りつづけるので。
そのため、セルフワーク講座では自分が嫌いな要素を探っていきます。
気づいているものだけでなく、無意識で否定、抑圧しているものを見つけていきます。
そして、セラピーによって執着を外すワークをしていき、より「自然」になるわけです。
嫌いな要素はある意味分かりやすいかもしれません。
「当たり前」と思っているところが一番気づきにくく、カウンセリングを受けてくださる方は、そこに気づくことができ、目からうろこなことが起こってびっくりされるわけですね。
毎回そうなるわけではありませんが、そうなったときはクライアントさんも私も「ばんざーい」という感じです
「常識」から執着しているものを探す
ブログを読んでくださっている方にもヒントをお伝えします。
道徳的なところは、多くの人が当たり前に正しいと思っています。
常識だと信じて疑っていません。
そこをはがしていくことを目的に書いていきますね。
思いついたものを羅列します。できるだけ常識的なものを書きました。
明らかに不合理であるルールは、「不自然」であることが自分でもわかるのでそれは除きます。
他にも「こんなのはどう?」というものがあればコメントください。いい題材であればそれをテーマにして記事書きますね。
当たり前ビリーフ(ルール、価値観)
「人を妬んではいけない」
②「人を嫌ってはいけない」
「悪口を言ってはいけない」
「愚痴を言ってはいけない」
③「公平に扱わないといけない」
「人を支配してはいけない」
④「相手を傷つけてはいけない」
「いじめてはいけない」
「暴力を振るってはいけない」
「相手を冷たくしてはいけない」
「自分が嫌がることを人にしてはならない」
⑤「がんばらなければいけない」
⑥「ポジティブでなければいけない」
「前向きでなければいけない」
「感謝しなければいけない」
「勇気を持たなければいけない」
⑦「嘘をついてはいけない」
「約束を破ってはいけない」
「誠実でなければいけない」
「人を裏切ってはいけない」
⑧「自分の要求を言ってはいけない」
「自分の心に正直でなければいけない」
⑨「煩悩を持ってはいけない」
「性欲を求めてはいけない」
⑩「ご飯を残してはいけない」
「物を粗末に扱ってはいけない」
一見、ほとんどのものが理にかなっているように思えます。
だからこそ無意識に執着してしまいます。
執着は不自然を生み出します。
では、それぞれどのように不自然を生み出すかを見ていきましょう。
①「怒ってはいけない」
怒ってはいけないと思っていると、怒りを無意識に抑圧します。
このビリーフが生まれた理由は人それぞれですが、怒られて傷ついた人がそうしないようにしようと思ったり、親が怒っている人で親のようにならないようにしようと思ったり、単純に強く教え込まれたことが原因かもしれません。
相手から怒られる恐怖が強すぎて、怒れない人もいるでしょう。
怒っている人を見るのはあまり気持ちが良いものではありません。
また、自分が怒ると相手が委縮したり反論されたりするのも嫌でしょう。
だから、「怒らない」に越したことはないので、怒ることを止めます。
怒りが本当にない人であればよいのですが、そんな人はいません。
怒りは当たり前に存在する感情で、なくなることは「不自然」です。
怒りを抑圧すると、怒りのエネルギーが溜まり、キレて相手に攻撃したり、相手から去ったり、我慢しすぎて心身に影響を与えます。
極端な行動を取るのは、「不自然」な状態にまで我慢し続けたからです。
今まで怒りを我慢してきた人が、そこに気づいて、「もう我慢するのをやめよう」と思ったとき、極端な行動に出ることがよくあります。
相手に怒りを直接表現するのですが、今までの怒りのエネルギーが溜まっていることと、今まで感情表現がうまくできなかったため、表現が下手なので、かえって人間関係がうまく行かなくなります。
「感情を出してもうまくいかなかった。一体どうすればいいの!」となります。
極端から極端に行っていることに気づいていません。
怒りを抑圧している人が怒りに気づいて、抑圧を止めようとするのは癒しにおいてとても大切なことです。
そこでオススメするのは、相手に怒りを直接出すのではなく、怒りのエネルギーを別の方法で発散することです。
EFTや、身体を動かすやり方(ぞうきん投げとか)、紙に書き殴るとかがオススメです。
オススメ記事「怒りをコントロールする方法」
ある程度怒りのエネルギーが小さくなったときに、相手に言いたいことがあればそれを言えばいいです。
そのときも、相手を尊重しつつ、自己主張するアサーティブな言い方が望まれます。
「人を妬んではいけない」
これも怒ってはいけないと一緒ですね。
自然にある感情を抑圧することになります。
これについては、過去記事「嫉妬しない方法~嫉妬する自分を責めてしまう人へ~」が参考になるでしょう。
全部書いていったらすごい分量になりますので、次回に続きます。