「働かざる者食うべからず」から人生の苦しみの原因をひもとく

私たちの多くが持っている常識の一つに「働かざる者食うべからず」というのがあります。

今回のブログは、この常識から、なぜ私たちは人生の苦しみを感じるかをひもといていきます。

労働は国民の義務?

憲法にも書いています。

第27条には「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」と書いてあります。

ということは、「働いていないと憲法違反?」と思う方もいるかもしれませんが、実は単なる努力義務に過ぎません。
国が国民に労働を強制させることは憲法違反になります。

労働の義務は努力目標に過ぎませんが、「労働=当然」という常識が蔓延しています。

そのため、働けるのに働いていない無職やニートは世間から冷たい目を浴びます。
また、生活保護を受けている人もおおっぴらには批判されませんが、あまりいい顔をされません。

世間からバッシングを受けた河本準一さん

以前、芸人の河本準一さんの母親が生活保護を受けていた件で、ものすごくバッシングを浴びました。
その後、仕事は激減したそうで、今もって、世間から冷たい目で見られているようです。

得をする人、楽をする人に対する怒り

世間では、得をしている人、楽をする人に対するバッシングが激しいです。

働ける年齢、体調にもかかわらず、働かずに暮らしている人は世間から厳しいバッシングを受けます。

あと、公務員なんかもバッシングの対象ですね。

安定して高収入が得られ、リストラの心配がなく、仕事も比較的楽だと思われています。
官庁はかなり忙しいようですが

そもそも、無職、生活保護、ニート、公務員は本当に楽なの?

ボクは、外資系証券会社をリストラされたとき、1年間無職、ニートでした。

実家で暮らしていたので食べる心配もなかったですが、全然心地よくなかったですよ。

友人と会ったり、コンパに行ったとき(このときは行きたくなかったですが…)の後ろめたさというか、自信のなさというか、申し訳なさが態度ににじみ出ていました。

生活保護を受けている人だって、好きで生活保護を受けている人は少ないと思います。
後ろめたさを感じている人も多いと思います。

公務員も世間が言うほど楽な仕事ではないです。
きつい部署も当然ありますし、仕事がつまらないとか、人間関係の問題だってあるでしょうし、十把一絡げで楽をしていると決めつけられるのは腹立たしいでしょう。

バッシングする人はどうしてバッシングするの?

どうして、得をする人、楽をする人に対してバッシングをするのでしょうか?

これは「抑圧」「投影」という心の仕組みで説明できます。

抑圧、投影について知りたい方は、無料オンライン講座の第2回の動画をご覧ください。

  • 自分自身が禁じていることを(相手が)しているからバッシングするのです。
  • 自分自身が抑圧していることを(相手が)しているからバッシングするのです。

本当は、得したいんです。
本当は、楽したいんです。

現状が、損で、苦しい状況であるほど、バッシングの思いは出てきます。

私はこんなに苦しい状況でがんばっているのに!
オレはブラック企業で安月給で長時間労働で働いているのに、けしからん!

あるいは、過去、ずっと苦しい状況でもがんばってきた人もバッシングの思いは強いでしょう。

俺が若いときは…うんたらかんたら

ニーズを抑圧

  • 簡単に言えば、うらやましいというのが一つ。
  • もう一つが、「働かざる者食うべからず」というルールを破っているということ。

だから、イラッとし、バッシングするのです。

前者は、ニーズを抑圧しています。

「得したい」「楽したい」

これはれっきとしたニーズです。

ニーズとは
人間生活上必要なある充足感が奪われている状態のこと。空腹やのどの渇きは生理的ニーズ。社会的ニーズ(帰属、尊敬)、個人的ニーズ(自己実現)などがある。

別に何も問題ありません。

得したいと思っても、楽したいと思っても何も問題ないのです。

というか、それは人間として当たり前です。
けしからんどころか、生物として至極当然のことなのです。

「得したい」「楽したい」は生物として当たり前に存在するニーズ

得すること、楽することは、生存上、絶対的に有利なため、生物として当たり前にあるニーズです。

だから、「得したい」「楽したい」は誰にでも必ずあります。

でも、多くの人がこのニーズをけしからんものだと思っています。

  • 自分ばかり得をすると、相手が損をしてしまう。
  • 自分ばかり得をすると、相手から嫌われる。
  • 自分ばかり得をすると、相手から攻撃を受ける。
  • 自分ばかり楽をすると、相手からねたまれる。
  • 自分ばかり楽をすると、相手から嫌われる。
  • 自分ばかり楽をすると、相手から攻撃をされる。

そのため、得すること、楽することはいけないことだと思っています。

社会全体の圧力

私たちが生きている社会の原理は競争原理です。

競争原理について

2013.07.03

競争原理の中で、勝ち組は生活が有利になり、負け組は生活が不利になります。

そのメカニズムの中で、私たちは良い生活を手に入れたいですし、苦しい生活を送りたくないから勝ち組を目指します。

努力、がんばることが必然的に求められます。

皆が得をする、楽をする社会では、努力は減ります。

それでは困るのです。

国としては、経済が大事なので、国民にはがんばって労働してもらわないといけません。

だから労働の義務を課しているわけです
株主、会社の経営者としては、従業員にできるだけ労働してもらわないといけません。
利益を出してなんぼの世界ですから

競争原理というルールを作って、がんばることを求めています。

その中で、得をする人、楽をする人というのはルールに逸脱した人です。

何か結果を出して、得をする人、楽をする人はルールにのっとっているので世間からのバッシングも少ないですが、何も結果を出さずに得をする人、楽をする人は世間からのバッシングを受けます。

社会の暗黙のルールに逸脱しているからです。

ルールはその社会の都合で存在するだけ

でも、このルールは絶対ではありません。

社会の便宜上決められたルールというだけです。
それも、人類の歴史上、ごくわずかな期間のルールに過ぎません。

それを私たちは絶対だと単に思い込んでいるだけです。
このルールは確固とした土台に立っているわけではありません。

仮に、科学上の大発見があり、フリーエネルギーが実現したとしましょう。
フリーエネルギーによって、労働力が機械に置き換わったとしましょう。
そして、機械によって、衣食住はまかなわれることになったとしましょう。

そうしたら、労働の定義が変わります。
労働は衣食住のために行うものではなくなります。
つまり、食うために働く必要はなくなります。
すると、「働かざる者食うべからず」のルールは意味を持たなくなります。

労働は今よりもずっと、自己実現や暇つぶしの要素が強くなるでしょう。

そうなったら、働かない人を見てもイラッとしないでしょう。
バッシングしないでしょう。

もちろんこれは仮定の話ですが、私が言いたいのは、「働かない者食うべからず」というルールが単なる今の都合によって作られたルールに過ぎないということです。

それを絶対的なルールだと単に信じているだけです。

ニートや無職や生活保護受給者の何が悪い?

「働かざる者食うべからず」のルールは社会の都合上のルールだとしたら、働かなくて食べている人は本当は何も肩身を狭くする必要はありません。

ボクは、ニートの何が悪いのか?
無職の何が悪いのか?
生活保護受給者の何が悪いのか?
と思います。

何も問題ないですし、胸を張っていいです。

とはいえ、ボクもニート、無職のときは、引きこもっていましたから気持ちはわかりますよ。

バッシングする人は自分のニーズをちゃんと認めていない証拠

バッシングが強い人は、自分のニーズをちゃんと認めていない人です。

「得したい」「楽したい」

という自分のニーズにふたをしている人です。

本当はそう思っているにもかかわらず、そこに気づかない人です。

そして、潜在意識では「得したい」「楽したい」と思っているので、それを求めるのが強くなります。

私たちはニーズを抑圧すると、そのニーズは強くなるという心の法則があります。

心の法則その1:ニーズを抑圧するほど、そのニーズは強くなる
(ニーズだけではなく思いや感情も同様)
心の法則その2:抑圧が強いほど、投影は激しくなる
(抑圧が強い=潜在意識の深くに押し込められている)

潜在意識の方がパワーを持っています。

ニーズを心から認めると、そのニーズは落ち着く

バッシングをしている人(ニーズにふたをしている人)ほど、「得な情報」「楽な情報」に引っかかり、かえって損をし、苦労をしがちです。

もう一度言いますが、「得したい」「楽したい」というのは人間としてごく当たり前のニーズです。

それがあることをきちんと認めることが大事です。

そうすると、いいですか、ここが重要なところです。
この記事で伝えたい最大のポイントです!

きちんと自分のニーズを認めることで、「得したい」「楽したい」の気持ちが緩むのです。

ニーズがあることをきちんと認めると、ニーズは落ち着きます。

そうすると、「得したい」「楽したい」が少なくなるので、投影も弱まります。

つまり、バッシングも弱まります。

なので、バッシングの強さは、抑圧の強さとも言えるわけです。

ニーズを満たすための行動が無意識に苦しみを生んでいる

「得したい」「楽したい」だけではなく、私たちにはたくさんのニーズがあります。

そして、そのニーズの多くに気づいていません。

気づかずに抑圧しているので、ニーズがあふれ出ています。

そしてニーズを満たすための行動にいそしんでいます。

ニーズを満たすための行動が、自分のやりたいことだったらいいんです。

でも、その行動の多くは、本当はやりたいことではないけれど、ニーズを満たすためにやっているだけです。

たとえば、「認めてもらいたい」というニーズがあり、それを抑圧しているとします。

すると、誰かに認めてもらうための行動をがんばってやるのです。

「したいからやる」が自然な行動なのに、
「認められたいから(やりたくないことを)やる」という不自然な行動になります。

ここが苦しみの元なんです。

ここが「自分らしく生きる」ことを妨げているものなんです。

ハートに従って生きることを妨げているものなんです。

だから、人生がつまらないんです。

当たり前ですよね。したくないことをしているんですから。

ニーズを認めるためには、無意識のニーズを知ることが大切

まずは私たちがどんなニーズを抑圧しているかを知る必要があります。

気づいていないだけにここを見つけるのはかなり難しいです。

どうやって見つけていくかは、セルフワーク講座でレクチャーしています。
結構時間がかかりますし、地道なワークが必要です。

カウンセリング・セッションでもニーズを見つけることをやっています。
プロの立場から見つけていきます。

深いところのニーズとなると、1回や2回のセッションではたどり着けません。

でも、ニーズを見つけ、自分の中で腑に落ちたとき、それだけでかなり楽になります。

ニーズを見つけるヒント

①心の底から正直になること

ニーズを見つけるために必要な態度は、心の底から正直になることです。

自分の思いや感情に正直になることです。

私たちは見たくないものにはすぐにフタをします。
気づかないうちに一瞬でフタをします。

「働きたくない」「楽をしたい」などと思ったとき、それはもう思ってしまったのだから仕方ありません。

その思いを無しにすることができません。

その思いを正直に認めることです。

私にもそんな思いがあるんだなと認めることです。

きちんと認めるためには、出てくるものが何であれ受け入れてみる姿勢が大切です。

正直に自分の思いや感覚を認めていれば、自分のニーズが分かってきます。

②誰かにイラッとしたとき、自分もその要素が欲しいか自問してみる

誰かにイラッとしたとき、その人の何らかの要素を嫌っています。

たとえば、仕事をさぼっている人を見てイラッとしたとき、自分のその要素が欲しいかを自問してみます。

すると、「ああ、私も仕事をさぼりたい、この仕事したくない」と認められるかもしれません。

これもニーズです。

私はニーズを満たしましょうと言っているわけではありません。
仕事をさぼりましょうと言っているわけではありません。

そうではなくて、ちゃんとニーズを認められたら、ニーズが落ち着くということを言っています。

すると、相手に対するイライラが減ってストレスが減るというメリットがあります。

ニーズが分かり、優先順位が分かれば人生の大切なポイントが明確になる!

そして、もう一つメリットがあるのは、ニーズがきちんと理解でき、さらにニーズの優先順位が分かれば、人生に求めることがハッキリするということです。

自分にとって大切なニーズを満たしていないと、人生はつまらなくなります。苦しくなります。

長期的に、その大切なニーズを満たせるように人生設計をしていけば、人生の質はだんだん上がってきます。

そのためにもまずは自分のニーズを知ることがとても重要です。


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    ABOUTこの記事をかいた人

    よっし~(西川佳宏)

    心理カウンセラー/セラピスト(東京・新宿)。「心地よく、自分らしく、生きる」ためのサポートを提供。得意分野は人間関係の悩み、対人恐怖の悩み、感情・自己否定・マイナス思考の悩み、不安・恐怖の悩み。柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら