ネットサーフィンしていたらこんな記事を見つけました。
簡単に内容を書きます。
ある32歳の男性が、職場の熱量と野心に気おされ、仕事のモチベーションが低下している中で、AIが人間を超えるという記事を目にし、人間が働く意味が分からなくなり、彼女が体調を崩して会社を辞めたこともあって会社を辞めました。
ストレスの原因は仕事で、仕事をする理由は生活のためなので、できるだけ生活コストが低いところに引っ越そうと彼女と一緒に移住先を探しました。
結果、ストレス源の仕事から解放されて、すべての問題は解決しましたが、そこで得たものは満足ではなく、「退屈」でした。
で、移住先のベンチャーで働き始め、同じように職場の熱量に押されていて、買ってある仮想通貨の価値が10倍になれば会社を辞めようと思っているという話です。
とても興味をもって読みました。
多くの人がストレスをなくそうとする
日常生活にストレスってつきものです。
仕事、職場の人間関係、担当している仕事、将来の見通し、家庭、親、子ども、友人関係、やりがいがない、体調不良、お金…とにかくストレス源は尽きません。
ここで、ストレスを減らそうとします。
ストレス源がなくなれば、それだけスッキリし、人生の質が上がるからです。
ストレス=悪ではない
ですが、「ストレス=悪」とは限りません。
この男性のようにあらゆるストレス源を排除した結果、残ったのは退屈という新たな不満です。
ストレスはコントロールするもの
ストレスがあるのは仕方がないものとして考え、どんなストレスなら耐えられるのか、どんなストレスなら苦しみが多すぎるのかを知り、ストレスコントロールしていくほうが有効だと思います。
「自分(の特徴)を知る」というのは必須だと思います。
ここで役立つ姿勢は、ストレスを悪だとみなさず、どうやったらコントロールできるのかと模索する姿勢です。
ストレスコントロールの鍵は「解釈」
ストレスの原因とどう感じるかはケースバイケースですが、まず理解しておきたいのは、ストレスは出来事をどう解釈するかということが大きいという点です。
病気になっても、そんなに気にならない人と気になる人がいます。
リストラされても、そこまで落ち込まない人と人生が終わったように落ち込む人がいます。
もちろんその人が抱えている状況による点も大きいですが、この状況をどういうふうに受け取るかという「解釈」には個人差があって、ここはコントロール可能な領域です。
つまり、同じ出来事があっても、ストレスの感じ方を減らせることができます。
もちろん、ストレス源を変えようとする試みも必要ですが、どうにもならないことも多々あります。
先の男性の例
たとえば、先の記事の男性は、職場の熱量と野心にストレスを感じていたと推測されますが、「自分はそこまで熱量も野心もない」という状態の居心地の悪さをコントロールするという方向です。
熱量も野心もなくても平気になればいいんです。
それを悪と思わなければ、ストレスは減ります。
実際、熱量や野心がないことは何も悪いことではないですし(笑)
それでも居心地が悪ければ、熱量も野心がなくても居心地悪くない会社に勤めればいいことになります。
この記事の男性の勤め先はベンチャーばかりで、ベンチャーは特性上、仕事量や情熱が圧倒的に多いのでそもそも職場選びが間違っていると思います。
自分が「やりたい」ということよりも、「できる」を優先させたのかもしれません。
ただ、本人がベンチャーを選んでいるというのは、興味がスタートアップの要素にあるのでしょう。
そこも把握していないと、熱量や野心がない会社にいても不満が出ます。
もし、スタートアップに興味があって、熱量や野心は少ない場合は、自分でそういう仕事を創造したり、別の形で見つけるなどしないとまた不満につながります。
本人は最終的に仮想通貨リタイアを夢見ていますが、これは単なる現実逃避で、人生を自主的にクリエイトするという姿勢から離れています。
人生は自分でクリエイトしていくものであり、その力が自分にはあると信じられることは、人生を豊かに生きるために必須です。
受動的に生きながら人生を豊かにしたいというのは人間の特性として無理なのです。ハートをつぶす生き方に幸せはありません。
また、この男性は常に熱量や野心がないわけではなく、それが一般的な仕事にないだけで、熱量や野心がある分野が必ずあります。
ストレスはそれを見つけるきっかけになるため、ストレスそのものを敵対視するのは賢明とは言えません。
大事なのは自己否定なく個性や資質を受け止めること
自分が感じる熱量や野心やワクワク、好みや心地よいと感じる感性はオリジナルなもので、そこを探すのは自分の仕事というか、自分にしかできないことです。
ここで大事なのは、自己否定なく、自分の個性や資質を知り、受け止めることです。
自分の好みや心地よさは変えようとして変えられるものではありません。
それって、説明不可能でしょ。
なぜ花が好きか、写真を撮るのが好きかって、理屈をつければありますが、でもその好きという感覚がどこからどうやって湧いてきているのかは分かりようがありません。
また、コントロールできるものでもありません。
とにかく好きなものは好きなの!としか言いようがありません。
そういうものを無理にコントロールすると苦しいだけです。
でも、ストレス自体はコントロール可能なので、そっちをコントロールすることが実りある努力になります。
ストレスをどうやってコントロールしたらよいか
では、ストレスをなくすのではなく、どうやったらコントロールできるのでしょうか?
いろいろありますが、ある程度影響力が大きい2つを紹介します。
価値観を緩める
一つは、自分が持っている価値観を緩めることです。
この男性であれば、職場の熱量と野心が劣等感に結びついたのかもしれません。
「熱量や野心のないこの特性は何もおかしいものではない」と気づけば(価値観が変化すれば)、淡々と仕事ができるでしょう。
このとき、ネガティブな価値観からポジティブな価値観へ能動的に変化させようとする努力はうまくいきません。
それもまた不自然なので一時的にしか変わらないことになります。
価値観をポジティブなものに変えるというよりも、価値観を広げていくというほうがよりしっくりきます。
ネガティブな感情を解放する
もう一つは、ストレスという不快感そのものを解放することです。
ストレスというのは言い換えれば、身体的不快感を伴う未消化な感情がある状態とも言えます。
気分転換ではストレスはなくならない
ここで多くの人が気分転換的なものでストレスコントロールしようとします。
何かを食べて気を紛らわしたり、漫画を読んだり、タバコを吸ったりします。
これは一時的に気を紛らわすだけで、感情そのものを減らしているわけではないのでストレス解消とは言えません。
そのため、長期間にわたって苦しみをひきずることになります。
ストレスそのものを直接減らす
感情そのものを消化すれば、たまったストレス自体を直接減らすことができます。
感情そのものを消化する一つのやり方がEFTです。
感情を解放するメリットは、ストレスを直接減らすことができるだけではなく、価値観の変化にも大きな影響を及ぼせるという点です。
というのは、価値観と感情はかなり結びつきがあり、熱量がない自分を否定することになった心の傷がある場合があります。たとえば、小学生のとき先生から元気がないとバカにされた経験があって、そのときの感情が未消化になったままかもしれません。
感情解放していくと、過去の感情も引っ張って出てきますので、過去の未消化の感情が消化されると、価値観自体が緩みます。
現状維持のためにストレスを減らすのは逆効果
ストレス解消ツールを知っておくことは万人に必要だと思いますが、感情解放をする際の注意点を説明します。
非常に大事なポイントです。
ストレスというのは自分の興味や価値観、資質を教えてくれる大切な指針です。
ストレスがあるというのは、自分の生き方が間違っていることを教えてくれています。
その場合、どこかで価値観や生き方を変える必要があります。
現状維持のためにストレスをなくそうとするのはむしろ症状を悪化させます。
感情解放のツールを使う場合は、ここを気をつけてください。
単に今のストレスをなくすことは、大切なメッセージを失うことにもなります。
そこを理解したうえで、ストレス解消ツールを有効に使っていくとよいでしょう。
感情やストレスを悪いものだと思って解放するのではなく、感情やストレスから自分の本音や眠っているものを探すという方向性が必須です。
EFTを使う場合は下記をご参考ください。