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自然体の自分でいることを妨げているもの その5(最終回)

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自然体の自分でいることを妨げているもの その5(最終回)

前回の続きです。

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自然体の自分でいることを妨げているもの  その4前回の続きです。 https://selfcompass.jp/natural-unnatural-1-160210/ ht...

このシリーズ最終回です。
今回はこの3つを扱います。

当たり前ビリーフ(ルール、価値観)

⑧「自分の要求を言ってはいけない」
類似「自分の心に正直でなければいけない」

⑨「煩悩を持ってはいけない」
「性欲を求めてはいけない」
「過度な食欲を持ってはいけない」

⑩「ご飯を残してはいけない」
「物を粗末に扱ってはいけない」

「自分の要求を言ってはいけない」

類似「自分の心に正直でなければいけない」

ブログのどこかの記事で、要求を言うことはわがままではないことを詳しく書いた記憶が残っているのですがどこに書いたか忘れちゃいました。

自分の要求を言うことは私たちの権利であるということは下記の記事に書いています。

批判の対処法 その2~批判の判断方法を知る~

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ボク自身は、ニーズ(要求)を言うことをかなり抑えてきました。
相手のニーズを受け入れる側の方が強かったです。
我慢があるので、当然不満が溜まってきます。

ニーズを言えなかったのは、恐怖もありましたが、わがままを抑圧していたこともありました。

「ニーズを言う=わがまま」という思い込みがあったので、ニーズを言うことを抑圧していました。

しかし、ニーズを言うことは決してわがままではないことを知りました。

ニーズを言うことは当たり前の権利です。
ニーズを言われて、断る自由も当たり前の権利です。

相手が断っているのに、自分のニーズを押し通すのは相手の権利の侵害です。
ここで不自然さが生じます。

そして、ニーズを言うことを許せるようになり、わがままな要素が自分にも自然にあることを素直に認めると、自分のニーズにより忠実に生きられるようになります。

ただ、極端に一方を抑圧していた人は、もう一方に極端に向かう傾向があります。

あまりに自分のニーズにこだわりすぎてしまうのです。
「自分の心に正直に生きること」
「ハートに従うこと」

これを強く善だと思い込んでしまいます。

これもまた不自然です。

自分の心に正直にすべての場面で生きられる人はいません。

赤ちゃんは自分のニーズに忠実ですね。

赤ちゃんだったら許されますが、子どもや大人は許されないのが自然です。

「ハートに従うこと」は大切ですし、ボク自身がとても大切にしている価値観ですが、同時に「我慢すること、抑圧すること」も大切なのです。

多くの人が「我慢、抑圧」に偏りすぎているために、もう一方の極を主張するのであって、両方とも同じく大切なものです。

両方あるのが自然で、柔軟に変えられればとても楽に生きられます。

「煩悩を持ってはいけない」

類似「性欲を求めてはいけない」「過度な食欲を持ってはいけない」

人間なら欲望があるのが当たり前です。それが自然な状態です。

なので、煩悩を持つことを禁じている人はとても不自然です。

苦しいでしょうが、好きでやっていればいいと思います。

問題は、「煩悩がなくなること=苦しみがなくなること」だと勘違いしている点です。

間違った望みを持っていて、煩悩をなくそうと思うのは、方向修正をしてあげたい気になります。

欲望がない人間は、ロボットです。

そして、欲望はどんなに抑圧してもなくなりません。

禁止する分、そこにフォーカスしてしまうので、余計気になります。

性欲を抑圧するほど、性的なことを考えたりしてしまいます。
食欲を抑圧するほど、食べることを考えたりしてしまいます。

自然に生じる欲求は、そのまま認めてあげるのが自然です。

認めてあげることで過度な欲求がなくなります。

もし、過度な欲求が続くようだと依存症の疑いがあります。

依存症の真の原因依存症について、これまでの「常識」に疑問を持ち、真の原因、解決策に切り込んだジャーナリストのジョハン・ハリの動画を紹介します。 日本語...

食べ物などの欲求(快楽)を満たすことで、見たくないものにフタをしている構図です。

その場合はそこにアプローチする必要があるでしょう。

「ご飯を残してはいけない」

類似「物を粗末に扱ってはいけない」

学校でも、ご飯を残してはいけないと教わりました。
今はどうなんでしょう。

ボクが小学校のときは、残したら昼休憩時間に食べないといけなかったような記憶があります。

「残す=罪」と刷り込まれています。

食べ物や物を捨てると、「もったいない」とか、「罰が当たる」とか言われます。

もちろん、食べ物や物を大切に扱うことは素晴らしいことです。

でも、それを強制するとまた不自然になります。

食べ物を残してはいけないというのは一見、理に適っています。
食べ物のありがたみを知ることは大切なことです。

でも、お腹がいっぱいなのにそれでも食べることは、自分の大切な身体を粗末に扱っていませんか?

「あなたの身体よりも食べ物のほうが大事だから、そちらを大切にしなさい」
と書き換えると、不自然さが明白になるでしょう。

給食にしても、そもそも皆、身体の大きさが違い、食欲も違うのに、同じ量を食べさせるというのはおかしいように思います。

物事にはポジティブな側面とネガティブな側面の両方がセット!

物事にはポジティブな側面、ネガティブな側面の両方があります。

コインの表裏のようなものです。
見方(解釈)が違うだけです。

美徳の裏面(反対という意味ではなく、裏の見えないところにくっついているイメージ)にはネガティブな要素が必ずあります。

逆にネガティブな要素にもポジティブな要素がくっついています。

シリーズの初めに書いたように、「これって当たり前でしょ!」というところが盲点です。

全5回に渡って書いていきましたが、皆さんの思い込みにひびが入ればうれしいです。

ABOUT ME
西川佳宏(よっし~)
西川佳宏(よっし~)
境界線専門カウンセラー。境界線(バウンダリー)専門・心理カウンセリング「セルフコンパス」代表。 会計事務所・外資系証券会社・医療設備メーカーでの10年超の会社員経験を経て、2012年6月にセルフコンパス設立。英国HOLISTIC HEALING COLLEGE Integrated Counselling Diploma取得。心理カウンセラーとして境界線を適切に引くためのサポートを提供。 特に効果が高いのが人間関係の悩み、自己肯定感が低い悩み、過剰責任感・完璧主義の悩み、罪悪感の悩み、HSPの悩み、不安・恐怖の悩み、うつ・不安障害の悩み。 柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。プロフィールの詳細はこちら

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